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04/19/2004

マイナー路線に戻ります

まったくの偶然なのだが、ここ一週間ばかり、世論のほんの少し先を行く、という得難い経験をさせてもらったように思う。
「この線で話が進むと、ここがこうまずいんじゃないかな」と思って書くと、その通りにみんなの意見が動いてきた。結果として、先週は一日平均500アクセス、「最大瞬間風速」では一日1000アクセスを越えるという、blogライターとしては最高の経験をさせていただいた(TBも沢山頂いた)。もちろん、これは僕だけに起こったことではなくて、先週は同様の経験をされた方が何十人、何百人もおられただろう。僕はそのほんの一部に過ぎなかったに違いないのだけど、まあ、やっぱり嬉しかった。

とはいえ、ここに来てちょっと考えさせられるようなことも起きていると思う。その一つは週刊誌。

今朝の新聞広告を見ると、週刊現代が週刊ポストのどっちか(見分けがつかない)が「家族バッシングたたき」(家族を叩くのではなくて、バッシングする人を叩く)に焦点を移している。
今回の「自己責任祭り」の発端の一つは間違いなく週刊新潮で、あれがその前からあった流れを増幅したことは確信が持てる。僕は、その流れに抗するつもりでやってきたわけだけど、ここへ来てまた「ネット世論の流れを捻じ曲げてリアル世論が生産されるサイクル」の新しいのが発動されつつあるような気がする。なんのことはない、同じ構図が再生されているだけなのだ。

別に、世論を敵視するわけではないけど、一つの意見が大きな力を持ちすぎるときには、必ず何か不都合なことが生じる。この新しい流れにだってまずい部分はあるはずで(ちょっと想像はつく。虐げられた人をさらに虐げてしまうというようなことだ)、それが増幅されてしまうのだろうな、と思う。

もう一つ言うと、この流れだと本当に大事なことが押し流されてしまうような気もする。今回のことにしても、僕も一生懸命議論はしたつもりだけど、結局、一番苦しんだ人たちの立場に立てたかというと、そうではなかった気がする。
解放された人たちの健康状態のことなんて、これっぽっちも考えもしなかった。PTSDのこととか、最初に考えなくてはいけなかったはずなのだけど、それができなかった。ある程度、それは仕方がない。でも、だからといって調子に乗っていいかというと、そういう話でもあるまい。

というわけで、またマイナー路線に戻ります(どうやって戻るのかはよくわからないけど)。最後に、AICの穴吹さんのコラムからちょっと引用。戒めとしたい。

いま世の中は風雲急を告げているように見える。先の大戦時に物心がついていなかった世代以下の人間にとっては、初めて経験する局面に突入したのではないかと思える。非寛容な正義感が、政権党の幹部政治家から自宅でパソコンに向かい合っている少年にまで芽生え、急速に成長して、お互いに相手を叩きのめそうと目を血走らせているといった光景は、少なくとも、私の60年になんなんとする人生、30年を超す記者生活で、かつて記憶がない。


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