04/16/2007
サッカー映画「プライド in ブルー」
えー、映画の話です。
夏に公開予定の、「プライド in ブルー」。
ちょっと毛色の変わったサッカー映画なのですが、その話は後にして、まず題材の話。知的障害者サッカーの、日本代表のドキュメンタリーなんですね。
僕はおよそボランティアとか、そういうのに向いた人ではないのですが、この映画の舞台になっている知的障害者のワールドカップ(INAS-FIDサッカー世界選手権)の日本大会を見たことがあります。それは02年の夏のことで、要するに多くの人と同様、FIFAワールドカップの余波で舞い上がっていたわけです。入場が無料だったということもあるのですがw、当時すでにパートナーが川崎に引っ越していたので、暇々に3試合くらい見ました(ちなみに、このサイトにまだ少し記録が残っています)。
でも、あれ、案外面白かったんですよ。
こういういい方をすると語弊があると思うのですが、一番面白かったのは、「そこでプレーされているものが、ちゃんとサッカーになっている」ということでした。
もちろん、各国の代表だから下手なわけはないと思っていたのですが、果たして知的障害のある人がサッカーをできるものなのだろうか、何か、電車に乗るのも苦労しそうなのに、小学生のようなわーわーサッカーになっているのではないか、という偏見に満ち溢れた考えを持っていたのですが、実際に試合を見てみて、その気持ちはいっぺんに吹っ飛びました。
特に衝撃だったのは、南柚木で見たドイツ-オランダ戦でした。何がすごいと言って、サッカーになっているどころか、ドイツ-オランダ戦になっているんです。ドイツはリベロを置いた3バックで、トップにロングボールを入れてきます。一方のオランダは4-3-3で、運動量のあるFWが前線を動き回るシステム。もちろんカバーもしてますし、オーバーラップもプレッシングもオフサイドトラップも全部ありました。もちろん、試合終了後とかハーフタイムとかに見ると、選手はちゃんとというか、あくまでも障害者なのですけど、プレーのほうは(僕のような素人が見た範囲では)、かなり普通のサッカーでした。

ドイツ-オランダ。ドイツ(白)がロングボールを入れて押し上げているところ。圧縮の関係でわかりにくいですが、オランダはオレンジ色のユニです。
なんというか、障害者がサッカーをやっているというよりも、サッカー選手なんだけどたまたま知的障害がある、という感じでした。もちろん、そのわりにA代表に入っていないわけですから、レベル的には当然差があるわけですけど、言語を介さない知性のあり方というか、サッカーの力のすごさを痛感させられた出来事でした。
で、もう一回、「プライド in ブルー」の話。まだ内容とかはよく分からないわけですが、「サッカーの力」が感じられるような映画になっているような感じがします。というか、そうなるといいなと思う(←多分まだ作ってると思うので、なにげにプレッシャー)。
で、ご多分に漏れず、資金のほうに色々と問題が生じているもよう。一口3,000円で寄付(といっても、チケットが2枚ついてくるということですので、限りなく前売り購入に近いわけですが)を募集されてます。エンドロールクレジットに名前が入るというような特典もあるらしい。それくらいならできる、という方はぜひ。そして夏には見に行ってみてください(東京、大阪のほか、名古屋、札幌などで公開予定らしいです)。
07:36 PM [football, サッカーW杯, 映画・テレビ] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
07/10/2006
閉幕:個人的感想
実はまだ決勝戦を見ていない(結果は知った)のだが、案外こういう精神状態のときのほうが良いような気もする。てことで、大会全体の感想。
「西ヨーロッパの、西ヨーロッパによる、西ヨーロッパのための大会」だったかなあ、と思う。ワールドカップの本命は、基本的に西欧勢なので、今回は驚きのほとんどない(90年イタリア、98年フランス大会の既視感すらただよう)大会だった。ちょいと箇条書きしてみると…
- いつもの通り、オランダ、アルゼンチン、スウェーデンがいなくなる
- いつもの通り、イタリアが何となく勝つ
- いつもの通り、ドイツが粘る
- ブラジルがフランスに負ける
- アフリカ勢がベスト8に進めない
- 有力チームには必ずチェルシーの選手がいる
- アジア、北中米カリブはGLで全滅
- いや、メキシコは南米でしょうw
- イングランドとスペインが期待はずれに終わる
- 3位チームの「国際的には無名」の選手が得点王
- 東欧勢がGLで(だけ)輝く
- 日本は経験差と体格差で敗退
- 南米の残り3チームのことは誰も覚えていない
- イングランドサポが集団で逮捕される
とまあ、こんな感じで、びっくりするほどお約束のワールドカップだったと思う。個人的な驚きはブラジルの敗退とポルトガルの躍進くらい。
この結果は、正直なところ、この地域での開催の意義を疑わせるに十分なものだ。これでは、「ちょっとゲストのいる欧州選手権」「チャンピオンズリーグの劣化版」でしかない。他の大陸でやったほうが、色々なサッカースタイルが楽しめるし、新しいスタンダードが登場する。あと16年はヨーロッパでの開催はないわけだが、その時もぜひ東欧とかでやっていただきたいと思った。
ところで、次は南アフリカなんだけど、開催地を知ってる監督でなくて大丈夫なのかね?>日本代表。
11:15 AM [サッカーW杯] | 固定リンク | コメント (1) | トラックバック
07/09/2006
3位決定戦
正直、ダレダレの試合。普通の国際親善試合の感じがした。
この試合で集中を切らさないカーンはすごい、と思うと同時に、代表遠征はこの感じじゃだめなんだということを覚えておかないといけない、とも思ったり。
11:26 PM [サッカーW杯] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
07/07/2006
フランス-ポルトガル
昨晩書こうと思ったのだが、重すぎてアクセスできず。
なので今あげます(っても超簡単だけど)。マイチームが勝ち進むのは嬉しい限りっす。
kの試合は4-2-3-1対決。前半、ポルトガルはボランチの両サイドにできるスペースをうまく使い、ドリブルで仕掛けてチャンスを作る。が、マルーダとリベリーが引き気味のポジションを取ってスペースを消すと攻め手を失い、以降、試合終了までゲームを作れなかった(フィーゴがほとんど出てこなかったのが象徴的)。
一方のフランスはカウンター狙いにもちこんでチャンスをうかがい、ジダンとアンリという大駒をうまく使って点を取ると、そのまま逃げ切った。
ただ、両チームは本当に緊迫した状況で試合をしていた。それは、前半と後半にそれぞれ一回だけ、ポルトガルとフランスが華麗なパス回しを披露した瞬間を見ればわかる。どちらもほんの一瞬、わずかなスペースができた瞬間に実現したもので、彼らは常にそれを狙っているし、抑えているのだ。そういう意味で、緊迫感のある試合だった。
「いいかね。わたしは今、この瞬間にも、天井が崩れ落ちてくるのを支えているんだよ。壁が両側からわたしたちを押しつぶそうとしているのを、押し返していんるんだよ。足下で地面が割れようとしているのだって、防いでいるんだ」(アーシュラ・K・ル=グウィン『こわれた腕環』)
決勝も、多分、そうした試合になるだろう。
07:22 PM [サッカーW杯] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
07/05/2006
ブラジル-フランス
ようやく見た(遅れすぎ)。なので、今回は詳しい話はよしにして(いや、今大会で一回でも詳しい話をしたことがありましたかって)、大雑把に感想などを書く。
この試合に関しては、酩酊さんが「個の敗北」ということを書いておられるのだけど、ゴメン、僕はそうは感じなかった。むしろ、「個」の存在が際立った試合だったように思う。とはいえ、ゲームの内容については意見はあまり違わないのだけど。
この試合、フランスは4-2-3-1、ブラジルは4-4-2だったのだが、一方ではジダンが動き回り、他方ではロナウドがワントップ気味になっていたので、システムは実はあまり違わなかった。要するに4バックの前にボランチが2枚いて、その前方を3人の選手が比較的自由に動き回るということだ。後半、アドリアーノが入ってロナウジーニョが中盤に下がると、その役割は完全にジダンと重なり、両チームはさらに相似形になった(ワントップの機能性という問題はさておき)。
この試合の流れを作ったのは、ボランチの出来だったと思う。前半15分あたりからビエラとマケレレがポジションを上げ目にしてプレスを主導し始めるとブラジルはロナウジーニョにボールが入らなくなり、完全に攻め手を失った。一方、ブラジルのボランチ勢はジダンに圧力を掛けきれず、結局は何度も突破を許している。そもそもフランスはカウンター型のチームなので、この形は有利だった。
とはいえ、それで勝負が決まったかというと、そこも曖昧なところがある。というのは両チームのDFの圧倒的な強さを評価しないわけには行かないからだ。フランスはテュラムとギャラスが本当に良かったし(この2人とマケレレ、ビエラがいたら大抵の試合は守りきれるのではないか)。ブラジルの4バックも凄かったと思う。
実際、ブラジルDFが場当たり的にやっているように見えるのは、単に彼らが一列に並ばないからに過ぎない。この試合でも、ブラジルディフェンスは再三オフサイドトラップを成功させていて、カバリングを意識しながらラインを上げるさまは、圧巻でさえあった。
というわけで、勝負を分けたのはセットプレーだった。もっとも、あのシーンはほぼ完全にブラジルディフェンスのミス。オフサイドトラップのサインミスか意思統一の失敗で、両サイドを固めていた選手はペナルティエリアのライン付近に残っているのに、中央の三人は相手について行ってしまい、その結果(フランス側から見て)右サイドにいたアンリがフリーでボールを受ける形になってしまった(アンリをマークしていたブラジルの選手-多分ロベルト・カルロス-はオフサイドライン上に残っていた)。
ここから後は、ロナウジーニョ中盤に戻したブラジルと相変わらずジダンを中心にカウンターを仕掛けるフランスという展開になるのだけど。結局、両チームとも得点を奪えず。この大会ではやや忘れられているような感じのあった、ボランチというか、イージス(C にしんさん)の存在感を浮き彫りにするような試合になった。
しかし、フランスこの力は次も続くのだろうか。僕はまだポルトガルをしっかり見たことはないのだけど。
08:28 PM [サッカーW杯] | 固定リンク | コメント (1) | トラックバック
07/01/2006
アルゼンチンが去る
結局、主要な感想は「これでブラジルの優勝が近づいたな」というものであるわけだがw(ちなみに、僕の開幕前からの決勝カード予想は2大会連続のブラジル-ドイツ)、試合のほうはがっつり見ました。ちょっとアルゼンチン寄りで。
正直なところ、リケルメを下げたところで「やばいな」とは思った。この大会で1点差を守りきるようなことをやって成功したチームはほとんどないから。まして、今回のドイツは攻撃のダイナミズムで勝負するチームだし、しかも開催国。よほどのことがない限りは勢いは止まらないしな・・・、と思っていたら、案の定追いつかれた。
あの交替の直前にキーパーがプレー続行不能になってしまった関係もあって、アルゼンチンのゲームプランが狂ってしまったような印象がある(結局、アイマールもメッシも使えずに終わってしまった)。逆に言うと、ベンチが咄嗟に反応しきれなかったということかもしれない。サッカーにはああいう決定的瞬間がある。それは、つくづく恐ろしいことだ。
アボンダンシエリ(つうか、この人どこ系?)の負傷シーンは、キーパーが膝を上げずに競りに行ったところで相手の膝が腹に入ったもの。僕はあの本並負傷のシーンを思い出して、ふと最近のキーパーユニには腹部のプロテクターは入ってないのだな・・・、と考えたりしていた。それと、勝敗の帰趨には直接関係のないことだが、あのプレーはクローゼのファウルだと思う。全般にこの試合のレフェリーはラフプレーに寛容で、それはあの大カード祭りの余波にちがいなく、そのことでゲームが上手くコントロールされてはいたのだが、ドイツの「勢い」に有利に働いた面があるのは否めない。
ただ、ドイツの得点の後の展開は凄かった。どうなるんだろう、と思っていたアルゼンチンがきちっと攻撃の形を作り直してきたし(テベス奮戦!)、ドイツの勢いが落ちることも、DFが崩壊することもなかった。延長に入る時点で、僕はアルゼンチンかドイツかのどちらかに限界が来て、2点差くらいがつくゲームになるんじゃないか、と予想したのだけど、結局最後まで均衡は崩れなかった(ややアルゼンチンが押し気味ではあったが)。
PKに関しては、まあ、アルゼンチンが限界に来ていたのかと。ドイツも結構危ないキックを蹴っていたのだが(なぜサイドに蹴らないのかと小1時間・・・)、最後はレーマンに心理的に優位に立たれてしまった。前に出てくるタイミングはかなり微妙だと思ったのだが、まあ、あの状況で蹴り直しを命じることはできないだろう。
というわけで、ドイツの勢いは続く。あの洪水はどこまで行くんだろう。
10:52 AM [サッカーW杯] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
06/29/2006
一般の人の感想
大西科学より。
始まる前は日本代表が強くて、ベスト8いやベスト4にでも進めるかのような報道をしておいて、蓋を開けたら全然駄目で、そういう実力を無視した盛り上げ方をするマスコミは反省し、もっと節度を持って報道すべきだ、という意見は、もう本当に誰でも考えていて誰でも言うことなのでやめて欲しいと思っている。新聞記事で投書欄でテレビで週刊誌でブログでインターネット上のコラムで、独立にもう三十人分くらい同じ意見を見た。本当に読みたくない。指摘する人もべつにかっこうよくは見えないので、やめたほうがいいと思う。
というのをワールドカップが始まる前に思いついて、あらかじめここに書いておくと格好いいぞ、と思っていたのに、日本が実際にいいところまで行く可能性というものに思い至り、結局やめてしまった。臆病な話だが「マスコミの日本チームの取り上げ方はおかしい」というほうだって前もっては書いていないのだから、これでオアイコかもしれない。クロアチアには引き分けたしブラジルにも格好いい先制点を決めて溜飲を下げたのだから、負けるべくして負けた戦いではなかった気がする。総じて惜しかった。四年後を楽しみにしよう。そのサポートのために、とりあえず近所のJ2の試合を見に行こう、と、以上は今回の主題と関係ない、余談だった。すいません。
意外と悪くない反応なんじゃない?少なくとも僕はそう思った。
大西さんという人が本当にサッカーフリークでないのかどうかはともかく(とはいえ、文章を見る限りでは彼の情熱は主に阪神にあって、サッカーのネタはワールドカップの時しか出てこないように思うが)、そしてまた実際に水戸ホーリーホック(確証はないが、水戸市近郊にお住まいの方であるように思う)の試合に行って頂けるかどうか、更に言えば観戦されたとしてミトナチオに肯定的な感慨を抱かれるかどうかはともかく、こういうふうに書いてくださる方が出てこられるのなら、今回の日本代表にも多少の意味はあったと言うことになるだろう。
11:31 AM [サッカーW杯] | 固定リンク | コメント (1) | トラックバック
フランス
とりあえず、マケレレとビエラで勝った試合(あとテュラムも)。ジダンはこのチームに不可欠なパーツだが、それは抜きん出ているからではなく、しっかりしたセントラルMFの後継者がいないからだ(そして、後継者がいないのは要するにジダンがいるからだ)。
ただ、もはや傑出しているとはいえないジダンをトップ下に置いていても、フランスはスペインに勝つ力があった。そこを支えているのは前で仕事をするビエラの展開力(リベリーとの一拍置いたワンツーは素晴らしい)と、彼を前に押し出すマケレレの守備力だ。
あれが使えればブラジルとも勝負になる。多分、ギャラスの出来と、2トップに切り替えるタイミングが勝負になるだろう。
12:49 AM [サッカーW杯] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
06/28/2006
スイス/ブラジル
「マイチーム」のスイスが散っちまった(もう一方の「マイチーム」のフランスのめでたい試合は今夜見る)。センデロスの欠場とジョルの負傷退場が最後になって効いた感じ。しかし、なんでPKを正面に蹴るかなあ。
ただ、それとは別にスイスの4-1-4-1はたっぷり堪能させてもらった。「上がりめのセントラルMF」という感じで4人がずらっと並び、その後ろをアンカーが動き回ってカバーリングする。サイドバックのラインブレイクのタイミングも面白いし、一つのシークエンスから次のシークエンスに移る時に、かならずラインを作り直すのも楽しい。中盤にラインと「スイーパー」を置くというのは、98年のときにもルーマニアあたりがやっていたような気がするのだが、これははるかに洗練されたシステムだ。あまり、ポストを経由するという感じじゃなかったので、Jリーグでも使えるやり方なんじゃないなか、とふと思った。広島あたりがやると面白いんじゃないかな。森崎がいるし、佐藤の飛び出しも使える。何と言っても、ウチはアウェイ対戦を終えているしねw。
とはいえ、まあ、あれだけの規律を選手に叩き込むというのは並大抵のことではないだろうなあ…。
一方、それと対照的だと思ったのがブラジル。というか、何すか、あの強さは。
ガーナに3-0で勝ったこの試合、ブラジルは特別なことをほとんど何もしていない。自慢の個人技にしても、際立ったのはロナウドがキーパーを抜いたシーンくらい。あとは、ロナウジーニョの足技も、ロベルト・カルロスのFKも、カカーのドリブルも、カフーの突破も、ジュニーニョ・パウリスタのセットプレーも何もなかった。ただ、普通に走る、運ぶ、蹴るを繰り返していただけだ。
フォーメーションのほうも旧態依然とした4-4-2で、守備は日本の高校サッカーでも見られるような忠実なアタックアンドカバーの繰り返し。攻撃のほうも、JFL以上ならどんなチームでも普通にやれるフラットライン破りをやり続けていたに過ぎない。だが、彼らはそのケレン味のないサッカーで、3-0で勝ってしまう。それも、ワールドカップのベスト16で。
ブラジルの恐ろしさは、彼らが基本どおりのプレーを完璧にやれてしまうことだ。シュートエリアに入ったら、DFは体を寄せてシュートコースを消す、スルーパスが出るときにはFWはオフサイドにならないようにラインの手前から飛び出す。どんなサッカーの教則本にも書いてある基本中の基本だ。だが、ブラジルの選手はそれが常にやれてしまう。全てのシュートチャンスで相手に体を寄せる(前半に2本だけフリーのシュートがあったか)、全てのスルーパスでオフサイドにならない。その結果が少しづつ蓄積し、最終的には3‐0になってしまうのだ。
正直言って、あれはちょっと、なんというかな、別次元のサッカーだと思った。もちろん、ブラジルにミスがなかったわけではない。中盤では結構パスミスとかもあった。だが、それらは最終的な破綻には繋がらない。常識にないようなことは何もせず、でも、きっちりと守ってしまう。ちょうど、剣の達人みたいなサッカーだ。何をやっているのかは素人にでもわかる。でも、素人には(大半の玄人にも)マネはできないし、勝つこともできない。
技量の差をシステムで埋めるべく、真剣に策を練っているヨーロッパのチームと当たったら何が起こるのか、楽しみになってきた。
10:43 AM [サッカーW杯] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
06/27/2006
[コネタ]今回のワールドカップで学んだこと
セリエAにいる、ブレシアーノとアッピアは共にイタリア人ではない。
(古代ローマの「アッピア街道」と現代イタリア都市の「ブレシア」を連想して、いかにもイタリア人な名前だなあ、とか思っていた)。
10:10 AM [サッカーW杯] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
06/26/2006
サッカーについて(ジーコジャパン3)
なんだかオシムの名前が出たとたんに、メディアは「走るサッカー、走るサッカー」の大合唱。やれやれ。
もちろん、走力が重要であることは否定しないが、なにも真実をオシムが独占しているわけではない。「ジェフの走るサッカー」を強調したい人は、ガンバ(特に夏場)のサッカーを良く見てから言ってくれ。あきらかに走る量と、それに加えて技術力でも勝っていると思うがどうか。
そしてまた他方には血に飢えたファンたちがいて、誰彼かまわず(というか主に会長のだけど)辞任を求めていて、そっちにも何ともいえず憂鬱になる。切腹を求める美意識が理解できないわけではないが、彼をやめさせて次はどうするというのか。あるいは、代表以外に協会が(主に会長直轄で)進めているプロジェクトのことはどうするのか。その辺のことも良く考えないといけないだろう。
たとえば(これはガンバサポだから思うことだが)、ACLの改革プロジェクトは川渕JFA会長がトップになって進められているところなのだが、彼が辞任したらそれはどうなるのか。サッカー界屈指の外交官である平田GSの処遇はどうするか。そういうことを考えると、僕は簡単に辞任を叫ぶことは難しいようにも思う。
というよりもむしろ、「成績が悪かったら監督から会長からなにから総とっかえ」というのは、現会長がやってきたことでもあるわけで、批判する側がそれをいうのは違うんじゃないかと思う。
もちろん、川渕会長のほうもどうかとは思うわけで、まあ権力志向が強いのは個性の一部だから仕方ないとしても、わりと開き直っちゃっているようはトコロはどうなのか。。少なくとも、「何事もなく留任」ではどうしようもない。組織改革は必須だし、最低でも会長が代表監督人事に容喙するという「悪しき前例」は何とかして頂かなくては。
話がそれた。
今日書きたかったのは、サッカーはキャッチフレーズじゃないんじゃないの?ということだ。いいチームならどこでも走っているし、選手が規律に縛られていようが、自主的に判断していようが、そんなのはどうだっていい。どのみちサッカーでは全てを指示することはできないのだし、監督が何も言わないこともありえない。程度の違いに過ぎない。問題は、それがいいサッカーなのかということ、そして勝てるのかということだ。
というわけで、またしてもジーコジャパンについて考える。
正直なところ、僕はあのサッカーがそれほど嫌いではなかったと思う。いや、率直に言おう、結構好きだった。ただ、それがどの時期のものかということは考えておかないといけない。03年コンフェデ、あの忘れがたいオサレヒールとフランスのポストを直撃した遠藤のFK(そういえば来年コンフェデあるんだっけ?)。うん、割と好きだった。04年の欧州遠征、イナが骨折したとき。うん、悪くなかった。アジア1次予選、うええ。アジアカップ。華麗なライン破りを見せた決勝以外は賛成できず。アジア2次予選。まずまず。05年コンフェデ。かなり好印象。06年ワールドカップ。ううむ。
まとめると、「中盤が機能しているときは好きだった」ということになるだろう。あれは自陣からでもショートパスを回して攻めるというチームで、遅攻の形がハマったときには独特の美しさがあった。ちなみに、僕にとってのジーコジャパンのベストゲームはテヘランでのイラン戦で、負けたとはいえ、実に綺麗な攻撃をしていたと思う。パスが回せていれば形にでき、ポゼッションで相手の攻撃までかわそうとする。そういうサッカーだった。その辺はジーコの哲学が表現されたところで、悪くはなかった。他方、パスが回らなくなるとまったくどうにもならなくなるチームでもあって、相手が守備を強化してきたアジアカップあたりでは、中村のFKとチーム全体の粘りだけでサッカーをしているようなときもあった。それに対して、僕はワールドカップまでに有効な手が打たれるものだと思っていたのだが、結局はそのまま行ってしまったようだ。
そういう意味では、今回の3試合は懸念材料が全部出たという内容だったと思う。ワールドカップでは、それ以下のレベルの大会では隠されていた問題が全部明るみに出る。コンディショニングの問題、しっかりした守備戦術の不在、戦術的・メンバー的なオプションの少なさ、サブメンバーのモチベーションコントロール…、やばいなと思われていたことが全部出た。そうしたことが全部ジーコの責任ではないのだが(選手がせめてコスタリカくらいのレベルに達していたら、問題はなかったろう)、新興国の指導に慣れた監督なら回避できたものが多くあったのも事実だ。
もちろん、それを事前に察知できなかった技術委員会にも問題がある。ただ、こういう「やばいな感」は多くが先例と経験に基づいているわけで、ジーコに「俺は規格外だ」と言われてしまったら反論が難しかった、というような側面はあったかもしれない。だとすれば今回で規格外などというものはないということが学べたわけで、そのあたり、本当に今後に生かしてもらわなければ困る(というか、監督を評価するポジションの人はもう少し大物であった方が良いのではないだろうか。せめてリーグの監督をやったことくらいはあるほうが良いようにも思うのだが、小野さんの復帰はないの?)。
長々と書いてきて、そして今回もやっぱり結論はない。サッカーはやはりゲームで表現されていることが全てだ、ということだろう。もちろんそれは、結果が全てだということを意味しないし、監督の哲学も重要だ。でも細部も同様に重要だし、ゲームに現われているやばいことはどこまで行ってもやっぱりヤバイ。そういうごく当たり前のことを僕は改めて学んだ。その知識を早速生かさなければならなくなっているような気が、しなくもないのだけど。
01:40 AM [サッカーW杯] | 固定リンク | コメント (3) | トラックバック
06/24/2006
マイチーム、トルシエとオシム
代表は敗退しましたが、ワールドカップは続きます。
というわけでここからは、「もうだめ」とか「ワースト」とか言われながら勝ち上がってきたフランスと、スイスをマイチームとしてやっていこうかと。
フランスな理由は単に好きだから。いや、でも割と魅力的なサッカーをするチームだと思うんだけどな。そしてスイスは「もう一つのドイツ代表」とでも言うべきチーム。守備がしっかりしていて、シンプルだけと忠実な動きを最後までしっかりできる。いきなりウクライナと対戦するうえ、DFの主力のセンデロスを欠くという厳しい展開ですが、やってくれそうな気がしてます。攻撃面での主力はハカン・ヤキンとレンヌにいるアレクサンドル・フレイ。サポもほのぼのと熱いです。
ついでなんでもう一つ。世間では代表監督の後任の話が喧しい。僕は、あれは川渕さんが仕掛けたメディア対策(敗退の批判一色になりそうな動きを逸らすという)だと思うのだが、それはそれとして根本的な話。
実は一月ほど前、DVDを整理していたら02年のときの最後の勝利、チュニジア戦のビデオが出てきた。折角だからと思って見たのだけど、しばらく見ているうちになんだか既視感が漂ってきた。何だろう、と思って考えた結果出た結論が、「あ、ジェフ」だった。
もちろん、ゾーンかマンマークかという違いはあるんだけど、トルシエサッカーとオシムのサッカーは良く似ていると思った。運動量を多くしてプレスをかけ、ポストに当てて走りこみとオーバーラップでチャンスを作る。
だからどう、というわけではないのだけど、「ジーコ路線を堅持してオシム」という会長発言を真に受けている人や、「代表にオシムのサッカーが似合うのか」と考えちゃっている人は、今の千葉とトルシエジャパンを比較してみても良いのではないかと思う。ちょっとイメージが変わってくる。そもそも、どっちもヨーロッパのコーチなんだし。
11:20 PM [football, サッカーW杯] | 固定リンク | コメント (1) | トラックバック
視点と個人(ジーコジャパン小括2)
「感動をありがとう」という言葉が、本当に言われているのかどうかは知らない。ブラジル戦の後は、ニュースやワイドショーを見ていないし、掲示板にもコミュにも行っていないから。
でも、もし本当なのだとしたら、僕にはひどい違和感がある。なぜそんなことが言えるのだろう。他に言うことがないからか、あなたが何かを差し出し選手が何かを返してくれたからか、それとも(そんなことがあるとは思えないが)本当に感動を与えられたからか。
ひとつに、それを商取引のようなものにしたくないという思いがある。選手達は試合をした。そして僕たちは、入場料や受信料、あるいはコマーシャルメッセージを見ることやドリンクをオーダーすることと引き換えに、それを見た。ゆえに働いてくれた選手たちには「ありがとう」を言う。それは僕の感覚とはちょっと違う。
適切な言い方かどうかはわからないが、お布施に近いような感覚が僕にはある。お金をあげて自分のために祈ってもらう、のではない。彼らがやっているのが尊いことだから、そしてその尊いことを思う存分やってもらうためには生産労働から解放してあげなければならないから、自分がつくったものをお寺に持っていくのだ。その文脈から出てくる言葉は、「応援してます、頑張ってください」だと思う。
もうひとつ。僕は感動なんかしなかった。少なくとも、選手には。
もしかするとそう読まれているかもしれないのだが、僕は普段から選手のことを庇いたいと思っているわけではない。監督のことしか書かないのは、選手について書くべきことがないからだ。たとえばウクライナについて書くならば、シェフチェンコのことを書くしかない。イングランドならベッカム、ルーニー、オーウェン、ジェラードあたりが中心になるし、ブラジル代表についてパレイラ監督を中心に書いてもジョークにしかならないだろう。
でも日本代表の場合には、そこまで強烈にゲームを通じて自己を表現している選手は残念ながらまだいない。チーム戦術とゲームプランを踏まえて(時にはそれを超越しつつ)、自分のやりたいこととやれることをアピールできる選手。日本では、一番それに近い中田ヒデも「最も良く出来たパーツ」という以上の存在にはまだなっていないと思う。もちろんそこには判断、技術、フィジカル、メンタルの全てが必要なわけで、簡単ではないのだけど。
もちろん、「まだ」その選手がいないからと言って、僕はがっかりしたりはしてない。楽しみが先に伸びただけのことだからだ。ただ、今大会に関しては、「あわよくば勝ち進むかもしれない」「うまく行っている間に個性が現われてくるかもしれない」という期待があったので、そこは大層がっかりした。02年ではわりといい感じで選手の個性が出かけていたし、ジーコの指導もそういう方向だったから。
その僕の期待感は正直言って記事にも表れていたので、読んで下さっている方々に余計な期待感を与えてしまったかもしれない。そして、そのために敗北からくる落胆がより大きくなってしまうというようなこともあったと思う。それは大変に申し訳ないことだった。謝ります。申し訳ありませんでした。
でも、これで終りじゃない。日本サッカーは続くし、Jリーグもある。このブログをご覧になっている方が、これをきっかけにJリーグの試合会場に足を運んでくださるようになるといいと思う。もちろん、今夜から始まるワールドカップのノックアウトラウンドに比べてそのレベルは幾分低い。でも、そのなかでも様々な戦術や戦略が試みられているし、選手の個性が発揮されることもある。思い入れがあるとサッカーは(代表の試合も含めて)うんと楽しく見られるし、日本人は普段どんなサッカーをしているのか、世界との差がどこにあるのかを確かめるためだけにでも、何試合が見る価値はあると思う。それに、そこで支払われる入場料は回りまわって次の代表選手を支えることになる。何と言っても、日本代表は僕たちの社会の一面を写し出す鏡だし、Jリーグはその土台なのだから。
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06/23/2006
今日の名言
何度も書いているが、厳しいことを書くのはとても簡単だ。でも、実際には人にも資源にも限りがある。次に進むためには、リアルに考えなければならない。
ところで川淵さんはビジネスがすごく上手いので、彼のそのネットワークと知恵をその分野にさらに集中させればとても大きくて将来に大切な力になるのでは?だってスポンサーや政治界の偉いものに川淵さんが言えるから。FLORENT DANADIE BLOG
誰かをスケープゴートにしなくてもいい。ZICOさんもこれから絶対我々に必要。
ということで、責任追及とか、誰が悪かった、否定されるとかの話ではない、すべての日本サッカー界の「力」「知恵」「才能」を一致させる時期が来ただけだ。
岡野さんも、長沼さんも、川淵さんも、田嶋さんも、大仁さんも、カズも、ヒデも、電通も、スポンサーも、テレビ局も、選手も、同じ環境を作ろう、私は総合的に考えたい。
もうひとつ。我々はアジア予選を勝ち抜いてワールドカップに行った。日本に負けたチームはいくつもある。彼らへの敬意も忘れてはなるまい。
「サッカーにおいて、勝利と敗北はあまり差がない。(日本は)世界で一番強い32のチームの一つ」スポナビベルベル・ディークマン ボン市長
09:34 PM [サッカーW杯] | 固定リンク | コメント (2) | トラックバック
まず小括(ジーコジャパン敗退)
このショックは単に敗退したというだけのことではない。Jリーグ発足以降、W杯では始めて経験した「前大会以下の成績」。これで日本サッカーの右肩上がりの成長が止まるのではないかという恐れ。それが僕たちを支配しているのだと思う。だが、漠然と何かを恐れても得られるものはない。じっくりと原因を考えたい。前途に何が待っているのかを知るために。二度と同じミスを冒さないために。
この代表は、技術委員を唖然とさせた川渕会長の「ジーコには頼んでみたのか?」という発言と、「今、JFAが私に提供できるのは代表監督のポストだけだ」という、ジーコの見切り発車から始まった(本当は強化部長のようなポストを彼は望んでいたのだと僕は思う)。そのことに関して思いつくのは、坂口安吾の一節だ。
だが、秀吉は人が無理だということを最もやる気になっていた。なぜなら、他人にはやれないことが自分にだけはできるのだし、又、それを歴史上に残してみせるという増上慢にとり憑かれてしまったからだ。この増上慢の根柢には科学性が欠けていた。彼はさしたる用意もなく、日本平定の余勢だけで大明遠征にとりかかった。人には出来ぬ、然し俺には出来るという信念だけがその根柢であったから、彼に向かって直接苦言を呈する手段がなかったのである。坂口安吾、「二流の人」『桜の森の満開の下』、講談社文芸文庫、p201
結果からみれば、ジーコを選んだことも信じたことも無謀だった。それは間違いない。だが、ジーコのやったことは全て間違いだったのか?そこのところは色々と考えないとならないだろう。
思うに、今回の敗因にはそもそも監督の構想が間違っていたという部分と、構想は合っていたが実現できなかったという部分とがある。
1.コンディショニング
結局のところ、最後までチームはベストコンディションではなかったのだと思う。中村は終始苦しそうだったし、ドイツ戦で加地、高原、柳沢が負傷したのも痛かった。現地入りした直後の冬のような寒さと開会後の真夏並みの暑さという極端な気候変動も痛かった。準備していたようなパスワークも、プレッシングもできなかったのはその辺りに根本的な原因があると思う。これはだから、「構想はよかったが実現できなかった」部分である。
もちろん、さらにその背後には負傷に備えたチーム編成、気象条件に備えたトレーニング体制が取れていなかったということがある。あきらかにコンディションが悪い中村を使い続けた(遠藤がいたのに!)のも問題だった。そのあたりは、(多分だけど)ジーコ自身の監督としての経験不足が関係していて、この大会では最後まで思い描いていたようなプレーが実現できなかった。本大会前にはいい時もあったので、それはとても残念なことだ。ただ、(当たり前だが)美しいコンセプトを現実のゲームで表現するのが監督の仕事で、それが出来なかったということには弁解の余地がないのも事実。やはり監督としては未熟だったとしかいいようがない。
2.守備戦術
ジーコジャパンはしっかりした守備戦術を持っていない、この批判は最初から最後までずっと行われたもので、結果としてそれは全く正しかった。ただ、(既に指摘されているように)今大会が攻撃優位の大会であることは認めなくてはならない。それを4年前に見抜くだけの慧眼がジーコにはあり、彼はその線でチームを作ってきたのだ。
ただ、問題は彼が想定したほど日本の攻撃力が上がらなかったということだろう。やはり日本のサッカーには、守備から始まる全体のしっかりしたコーディネーションと役割分担がまだ必要で、それを上回る創造性を発揮できる攻撃陣はまだいなかった。だから、この点は完全に構想そのもののミスだったということになる。
もう一つ言えば、チームがパニックに陥ったときに立ち戻る場所という意味でも、しっかりした守備戦術の構築は必要だったろう。「そういうことにはならない」という前提でチームは作られ、それなりの成果を挙げても来たのだが、結局はオーストラリア戦のあの6分間で、「メンタルはいきなりゼロになることもある」という古典的な命題の正しさを証明することになってしまった(その意味では、あそこで投入するのはやはり稲本だったとおもう。「選手が戦術」のジーコジャパンでは、彼こそが中盤の守備戦術だったのだから)。
とりあえず、急ぎ足でみて、上のふたつくらいのことが主要な問題ということになるのだと思う。
ともかく、これで93年のワールドユース開催と02年のワールドカップ開催のために(というより、その誘致活動して行われたユースチームの海外遠征に伴って)作られた2世代分のスペシャルチームという遺産と、今後10年間活躍するはずの若手たちという資産のふたつが食い潰され(前者は十分活用されないことで、後者は経験をつめなかったことで)、我々の手にはほとんど何も残らないことになった。まず、このことの落とし前をつけてもらいたい。そして、我々は焼け野原からまたスタートすることになる。
10:35 AM [サッカーW杯] | 固定リンク | コメント (1) | トラックバック
06/21/2006
わかんねえだろうなあ、お前らには
わかんねえだろうなあ。
「何であんなに日本選手は緊張しているのか」とか、「ワールドカップは楽しむものだ」とかいうような趣旨の外国メディアの報道を見るたびに、そう思う。
確かに、ヨーロッパや南米の選手たちは自分の将来をかけて戦っているかもしれない。国の名誉もかかっているだろうし、下手なプレーをしたら激しく攻撃されることもあるだろう。だけど、サッカーの将来をかけてワールドカップを戦っている国が他にあるか。
02年に無得点でGL敗退しても、フランスサッカーは大丈夫だった。オランダは出場すらできなかったけど、別にサッカーが衰退したりした様子はない。悲惨この上なかったアルゼンチンでも、サッカークラブが潰れたりはしなかった。0-8で負けたサウジだって、アル・イテハドが大金を掛けて選手を補強したりしてる。
でもさ、日本はちょっと違うんだよ!
他にも人気のあるスポーツがあるし、後発のライバルもいる。スポーツ自体、エンタテイメント市場でしのぎを削る競争者の一つにすぎない。サッカーの人気が定着度合いは何ともいえないし、前にワールドカップで3連敗したあとはクラブが一つ消滅した。ここでも惨敗が続いたらプロサッカーそのものがかなりヤバイ事になる可能性もあるんだよ(まあ、98年の3連敗と横浜F合併の因果関係はちょっと怪しいのだけど、それはともかく)。
だから選手に掛かっているプレッシャーが他より大きい、というつもりはない。だけど、それは他の国の選手が感じている(だろうと思う)ものとは異質なものだし、僕たちサポが感じているものもやっぱりちょっと違う。そこのところをわかってもらう…、ことは難しいだろうけど、自分自身で理解しておくのは悪くないと思ったので。
04:14 PM [サッカーW杯] | 固定リンク | コメント (3) | トラックバック
06/19/2006
我々の現在地(クロアチア戦感想)
日本の実力が遺憾なく発揮された試合だった。
もちろん、良い結果ではない。意図したサッカーもできていない。しかし、その「できない」ことを含めて、実力の出た試合だったと思う。
一言でいえば、「まだスーパーな選手はいない」ということなのだ。何とか互角には持っていける。だが、そこから前にはいけない。だから、普通には勝てない。そのことが示された試合だったと思う。
端的に言えば、宮本である。誰もが知っている通り、宮本は対人プレー以外はスーパーなDFである。相手のパスが読めるし、カバーリングもできる。ラインコントロールもできるし、守備の統率もゲームコントロールもできる。ただ、一対一には弱点がある。だから、絶対に彼が競りに行くような状況を作ってはいけない。
相手に屈強なFWがいる場合は特にそうで、ボランチやストッパー、SB、あるいはもう一枚のCBがそのことを考え続けなければいけないのだ。昨日は、言うまでもなくそれができていなかったわけで、宮本が本来できないことをやる破目に追い込まれ、ついにはPKを与えることになってしまった。
いうまでもなく、ディフェンス面でそういうことを考えなければならないのは頭の痛い状況に違いない。だが、「色々考えると宮本を選ばざるを得ない」のが日本の現実でもあるのだ。松田は抜群の身体能力を誇るがカバーリングに難があるし、ムラ気があるのも困りものだ。闘莉王も能力が高いCBだが、バランス感覚に問題がある。理想的には宮本の身長があと10センチ高ければいうことはなかったのだが(そしてそれは、「ユース年代の選手は練習後すぐに栄養を摂取することで背が伸びる」という栄養学的事実を知らなかった、ガンバユースの上野山監督(当時)の責任でもあるのだが)、我々はまだそのレベルには達していない。
あるいは、この試合最大の決定機を誰にでもわかる明確なミスで外してしまった柳沢のことを考えてもよい。あれはミスだ。そのことはあきらかだ。だが、同時にあれは柳沢にしかできないミスでもある。あのタイミングでマークを振りきり、あのスピードであそこに入ってくるのは今の日本では柳沢にしかできない芸当だと僕は思う。推測だが、他のFWだったらボールに触ることもできていない。あそこでボールに追いつき、なおかつゴール方向にコントロールするのは、それこそワールドクラスのFWにしかできないプレーで、残念ながら我々の国にはそこまでのFWはまだいなかった。
【追記】あらためてディレイ放送を見たところ、うーん、あまり難しいシュートには見えなかった。なので、この印象は修正。とはいえ、シュート以外のつなぎへの参加、前からのディフェンスなどで「あそこには柳沢以外置きづらい」というのもまた事実だと思う。しかし、何もあそこで凝ってアウトサイドにかけようとしなくても・・・。得点経験のあまり多くないFWだからかなあ。【追記終り】
それにしても、やっぱりワールドカップは甘くない。どのチームも油断してはくれない。昨日の試合でいえば、クロアチアは日本の左サイドを徹底的についてきた。そこはたたでさえあまり守備の得意でない三都主の担当地域で、前にいるのも守備面ではあまり期待できない中村、おまけに最後のカバーをするのは宮本である。あとはボランチの福西に圧力を掛けておけば比較的簡単に優位を取れると読んだに違いなく、事実その通りになった。スルナとプルショは、当分忘れられないと思う。
ただ、そこは日本もやられっ放しではなくて、後半稲本が入ることで左サイドの脅威は一応消えた(プルショとクラニチャルを徹底的にマークできたのが大きかったと思う)。稲本と福西は基本的に同じクオリティの選手だが、ここは稲本がイングランドで積んできた経験が生きた。デカイ相手が殺気を込めて突き進んでくる状況に彼は慣れていて、冷静に守備をし、バランスを取りもどした(ついでに言うと、これは上野山さんの功績でもある。宮本の反省が生かされた結果、稲本はあのボディサイズに成長したのだ)。
だから、そのあたりのことを考えていくと、「勝機はあったのではないか」という考え方ができないことはない(中田がしつこく拘っていたのは、そのことだと思う)。事実、前半でも日本がゆっくりとボールを回している時(2回しかなかったけど)には良い感じの攻撃ができたときもあったし、後半になって低いボールに切り替えた加地のクロスも有効だった。中田が言うように、長短・緩急のバランスをもう少しつけていればより多くのチャンスを生み出すことができただろう。もちろん、そのほとんどはFWのミスという結果になる。だが、数を打てば当たったかもしれないではないか。
ただ、それはあくまでも圧倒的なクロアチア優位をかいくぐってのものであることを忘れてはならない。チャンスの数は相手のほうが圧倒的に多かったし、局面でも完全に負けていた。実際、クロアチアFWの決定力がもう少しあったら、ドログバとは言わないまでもクローゼクラスのFWがいたら、日本は何失点していたかわからない。選手が強気なのは結構だが、僕らは現実を見据えた方がいいだろう。
要するに、ギミックなしではまだ勝てないということなのだと思う。トルシエの代表が仕掛けに満ち溢れていたのに対し、ジーコが率いた今回の代表は偉大なる正攻法の実験で、その結果、我々はクロアチアにかろうじて引き分けた。そういうことだ(まあ、ホームでロシアとチュニジアに勝つのと、限りなくアウェイに近い中立地でクロアチアに引き分けるののどちらを高く評価すればよいのか、というのは難しい問題ではあるが)。
ただ、それを踏まえても疑問の余地がないかというと、そこには若干言いたいことが残る。
その一つはやはりオーストラリア戦。今になってみると、あそこを1-1か、せめて1-2で切り抜けていればもっと良い結果が望めたはずなのだ。そして、クロアチア戦の結果を見るとやっぱり小野の投入には疑問が残る。稲本を入れていれば、バイタルエリアに飛び込んでくる大男たちにもうちょっと対処できたのではないかという気がするのだ(まあ、フォワードの投入でも良かったわけだが)。
そしてもう一つの疑問符はコンディション。中村はあきらかに動けていなかったし、宮本も試合前から憔悴しきった顔をしていて、プレーも普段どおりでは全くなかった。コンディショニングというよりも、「トップフォームでない選手は使わない」くらいの決断があっても良かったとおもう。そしたら、勝点あと2つ拾えてたんじゃないかなあ…。
いずれにしても、済んだことは済んだこと。そしてまだ絶望ではない。サッカーではどんなことも起こりうるのだ。我々はまだ生きている。気持ちを強く持って、選手への、そして現地サポへのサポートをやっていこう。諦めねえよ!
02:47 PM [サッカーW杯] | 固定リンク | コメント (1) | トラックバック
引き分けられて良かった~
風邪明けで徹夜は良くないと思う。ので、時間を使わずに端的に書く。
「かろうじて引き分けた」、というのがクロアチア戦評価の基本ラインだと思う。クロアチアの攻撃は迫力があった。一人一人がゴツかったし、マークをずらし、かわす動きも鋭かった。
その相手に対して日本は必死でくらいつき、CBがイエローカードを受けるほどのギリギリの守備で、かろうじて引き分けた。タラレバを言えばキリがない。戦略でも、チーム運営でも、戦術でも、スタメンでももっと良い選択はありえた。天候も味方しなかった。しかし「キックオフ時に与えられた条件の元では」非常な善戦だったと思う。まず、そこのところから、謙虚にスタートしたい。
いや、クロアチア強かったって。本当に。
02:37 AM [サッカーW杯] | 固定リンク | コメント (4) | トラックバック
ガンバサポ的クロアチア戦直後観
なんで最初から稲本をつかわんのじゃああああああ!
動けてない中村よりは遠藤だろうがあああああああ!
あのシュートは大黒なら決めたたよなああああああ!
中田はもっと加地をつかわんかいなあああああああ!
宮本の件はゴメン。
ていうか、あの人に入ってるものも無限ではないので、誰か定期的にメーターチェックしておいてください。あきらかに振り切れかけてます。
あと、批判はまだだよ。まだ可能性がある間は戦うよ。俺たちが先にあきらめないよ!
12:12 AM [サッカーW杯] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
06/18/2006
で、代表クロアチア戦
さて、しんみりしている暇もなく(サッカーの未来を示す、というか単純に極道な展開になったイタリア-アメリカ戦の話を書く暇もなく)、代表のクロアチア戦が近づいてきております。
もう、ここ4、5日ずっと心配だったんだけど、ここに来て宮本から「気持ちで頑張る」というメールが来た(ここの6月17日、下のほう)とか、選手が食事会をしていたとかいう話が入ってきて、少し安心しています。彼らはやるべきことをわかっているし、諦めてもいない。最初の10分を抑えきれば、ちゃんとした試合をやってくれるでしょう。でも、暑そうで嫌だなあ。
09:17 PM [サッカーW杯] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
ガーナの15番、イスラエル国旗の謎
むー、チェコの21番、ウィファルシは触ってなかったと思うんだけどなー。メンバーが揃わない上に退場者が出ちゃうときついよなー。などと思いながら見た試合。いずれにしても、チェコはすごく出来が悪かったけど。
で、その試合でガーナが2点目を取ったシーン、喜ぶガーナ選手のなかに、ストッキングから出してきた白っぽい旗を振っている選手の姿があった。良く見ると、青線に六芒星・・・イスラエル国旗じゃん!
え、この人ユダヤ人?西アフリカにもユダヤ人が?中世スーダン帝国のユダヤ人共同体の末裔?とかいろいろなことが頭をよぎったので、ちょいと調べてみました。
まず、問題の選手は背番号15番。ジョン・ペイントシルといいいます(ハイ皆さん、良い機会だから覚えましょうなお、パンツィルという表記もあります)。
で、スポナビの選手紹介ページを見てみると、「所属チーム:ハポエル・テルアビブ(ISR)」。えー、終わりました…。
が、まあ、それだけでは何なので、もう少し。
問題のクラブHapoel Tel-Avivはイスラエルの「ビッグ4」のひとつ。頻繁にタイトルを取っているクラブらしい(英文だけど、ここ)。イスラエルのクラブがガーナの選手を何人か連れてきてることは話題になったらしく、ペインシトルにBBCがインタビューした記事も見つかった(これは、前所属のMaccabi Tel Avivにいた頃のものらしい。彼はもう4年以上もイスラエルにいるのだ)。
彼は、「テルアビブで快適に過ごしているよ。自爆テロのことを目にするのはテレビをつけたときだけだね」、「イスラエルリーグのレベルはベルギー、ギリシャ、スイスと同じくらいじゃないかな」と語っている。
ちなみに、ガーナは国民の63%がキリスト教徒(イスラム教徒は12%)で、ペイントシル自身も敬虔なクリスチャンらしく(これはアドレスをコピーするのを忘れたガーナオフィシャルっぽいところからの情報)、イスラエルに行くことには抵抗がなかった模様。こっちのイスラエル旅行記には、エルサレムのクリスチャンフェスティバルで行進するガーナの団体が出てくるけど、これは関係ないだろう。
ところで、スイス、イスラエル、サッカー、とくればダレでも思い出すのが中田浩二。ひょっとして、と思って探してみたんだけど、違った。残念。
何にせよ、世界は広いということですな。戦争とかなければもっといいのにね。といつになくしんみりと終わる。
08:24 PM [サッカーW杯] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
宿沢さん亡くなる、クロアチア戦前報道
今さら宣言するまでもなく、このブログはサッカーメインなのだけど、これは書かないわけにはいかない。
元ジャパン監督、元日本協会強化委員長の宿沢広朗さんが亡くなった。55歳、登山中の心臓発作だった。宿沢さんの経歴・功績については、こちらの記事を見てもらったほうがいいと思うのだけど、あまりにも惜しい人を亡くしたという感じが強い。
僕が宿沢さんのことで覚えているのは、まずTVの解説のことだ。80年代に主に大学ラグビーの最後の方の試合や日本選手権などの解説をされていたのだけど、素晴らしくよどみがなく、ロジカルな語り口だったことを覚えている。今のサッカーでいえば、反町さんに近い感じ(そういえば、2人は人相風体も何となく似ている)。
そしてもちろん、第2回のワールドカップ(イギリス大会)での「宿沢ジャパン」の戦いぶり。この大会、事前のホームゲームで強豪のスコットランドを下したりしていた日本は、何となく期待されていた通りの善戦を見せてくれた(ちなみに、ラグビーの強豪国は英国4協会にフランス、ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカ。ただし91年のこの大会には、アパルトヘイトで国際制裁を受けていた南アフリカは参加してない)。
結果こそ1勝2敗だったけど、各試合できちっとしたオープンラグビーを見せて、本場のファンの賞賛を勝ち得たのだ。今でも取ってある当時の「ナンバー」に転載されていた、デイリーテレグラフの記事の文言が、僕には忘れがたい。
「今度日本がやって来るのはいつなんだ?」-ベルファストの観衆がこうたずねて来た。日本の連中は確かにギネスをあまり飲まないかもしれないが、試合の勝ち方、それも素晴らしい勝ち方のコツを知っているのだから
もちろん、あれは世界がプロ化の波にさらされる前の、最後の(そして多分幻の)輝きだったわけだ(何しろJリーグすらまだなかったのだから)。その後、プロ化と大型化に対応できなかった日本ラグビーの凋落とジャパン(ラグビーでは「代表」という言い方をしない)に浴びせられた罵声の数々は、思い出すのも辛い。だから、宿沢さんがアマチュアの時代の最後の星であったことは疑いない。日本サッカーがプロ化していなかったら、おそらく岡田監督が似たようなポジションになっていたはずだ。
それでも、僕はあのチームのことを覚えていくだろう。体格のハンディをあんなにも見事にカバーしたチーム。そして、表面的なスコア(時として決して褒められたものでなかったスコア)の背後に深みを与えてくれた監督の存在。たとえ、その希望が幻のものであったにしても。
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さて、話は変わるが、凋落といえば我らが日本代表のほう。先週の今頃はそこそこやれるような話になっていたと思うのだが、今は一転してダメチーム扱いである(ネットだとそこまでの感じはないが、新聞を見ていると悲観的な記事が多い)。
この辺の話に、いくばくかの主観が混ざっていることは間違いないと思う。しばしば登場する「紅白戦で声が出ていなかった」という話(代表例ではないが、ここの一番下。他のはうまく見つけられなかった。風邪上がりなのでカンベンしてくれい)にしても、映像を見ると全く無言ではなかったことがわかる。要するに、記者たちもショックを受けている、ということだ
ただ、「だから間違いだ」とはいえないだろう。ずっと代表を見てきた記者の人が言うことには、それなりの根拠があるはずだ。こういうときに備えて第三国の腕利きライターを雇っておけばよいのにと思わないでもないが、今それを言っても仕方がない。結果は試合で出るわけなので、とりあえず明日までこのムードのことを覚えておきたいと思う。
最後にガンバサポ限定のおまけを一つ。ここにおいてあるフラッシュ。ちょっと良いです。
11:30 AM [football, サッカーW杯, スポーツ] | 固定リンク | コメント (1) | トラックバック
06/17/2006
アルゼンチン、代表、いろいろ
きのうはあれからやはり発熱。ムチャクチャしんどかったので医者に行ったら、「これは重い風邪です」といわれました。今は解熱剤で熱下げ中。あさ@逃避日記です。ちょこっとだけ書きます。
きのうのアルゼンチンについては、セルビア・モンテネグロのDF陣が負傷者続出でスクランブル状態になっていた(SBがCBをやり、ボランチがSBに入っていて、本来のポジションでプレーした選手はゼロ)というのも一応押さえておかないとフェアじゃないな、とはちょっと思ってます。
とはいえ、相手をつけない攻撃練習でもあれだけやれるチームは滅多にないのも事実。2点目は本当に凄かったし、後半の停滞ムードをメッシが払底したのもよかった。家長もあれくらいやれてほしいと思いました。余談だけど。
あと、余談といえばマラドーナさん。隣の男性とともにエキサイトしていたのだけど、暴れないように抑えられているみたいでちょっと愉快だったです。彼には、このまま平穏に過ごしてほしいなあ。
もう一つ印象に残ったのは、オランダ代表、ファンペルシーのFK。スワーブというか、スピンをかけることに最近凄く関心があるのですが、真後ろからのスロー映像があったので、一所懸命見てしまいました。なるほど、ああやるいのか。
我らが日本代表については、声が出てないだの紅白戦もイマイチだの、悲観的な話しか聞こえてきません。記者さんたちが悲観的になっているのもあるだろうけど、チームの雰囲気もちょっと湿っているもよう。こういうのは、もう試合で振り払うしかないんだよな。なんとか頑張ってくれ。俺たちは少しも諦めてないからな!
08:14 PM [サッカーW杯] | 固定リンク | コメント (3) | トラックバック
アルゼンチン覚醒
ヤバイ、さっきメッシのゴールあたりから全身の関節が痛んで、悪寒がしてきた。これは熱が出るときのパターンだ。
てわけで、ぶっ倒れる前に書いておきますが、アルゼンチンスゴス。僕は、彼らのベクトルが前に向かないのが嫌だったのだが、これなら全面支持。いや、すごいわ。
12:19 AM [サッカーW杯] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
守備固てえ(スウェーデン-パラグアイ)
コメンタリーの「この試合に敗れると1次リーグ敗退が決まります!」という台詞が胸にグサグサ突き刺さった試合。痛ぇよ。
単なる印象かもしれないけど、どうもこの大会は「終了間際に得点!」というのが多いような気がする(某チームなんかは38分からげふんげふん)。その原因かどうかはわからないけど、この試合を見ていて僕が感じたのは両チームの守備のよさ。数的同数なら易々と勝ってしまい、あっというまに逆襲してくる。なので、逆説的にプレッシングとかができなくなるのだ(暑いのもあると思う)。てわけでボール奪う位置は自陣。そこから攻撃するが相手の守備も強い。で、そのまま試合が進み、終盤に疲れからミスや退場者が出たほうが失点して・・・というパターンのような気がする。
この試合も、イブラヒモビッチの負傷などがあってスウェーデンが攻めきれないまま進み、終了間際、パラグアイのカウンターのミスからの流れでようやく得点。
ただ、終盤の迫力はさすがだったし、これでちょっと吹っ切れるような気もする。02年以来、スウェーデンは何となくファンなので、頑張れ!
12:13 AM [サッカーW杯] | 固定リンク | コメント (2) | トラックバック
06/15/2006
数的優位を作らない(ドイツーポーランド)
第一戦ではエクアドル相手に自分たちのサッカーを見失い、「何だかなあ」だったポーランドが気合を入れなおして挑んできた一戦。夜で涼しかったこともあって、運動量豊富なゲームになった。
なんだけど、僕には前日のフランス-スイス戦に引き続いて、隣国の似たもの同士対決という面ほうが印象に残った。両チームとも、攻撃は長めのパスをつなぐサッカー。守備はプレッシングを基本とするが、一対一も弱くはない。後半20分にオドンコルが投入されるまで、ピッチ上で繰り広げられたのはひたすらなるミドルパス合戦。数的優位というものを忘れ去ったかのようなその姿は、決して面白くはなかったものの、異文化体験という意味で強烈なものではあった。
つまり、プレッシング対策ということなのだ。ぐずぐずしていると相手が何人も寄ってくる。そこを圧倒的にぶち抜いていくだけのテクニックはない。
というわけで、両チームともピッチ上に広く散らばり、少ないタッチ数で長めのパスを回しまくることになる。といって、マーキングをおろそかにしているわけではないから、そこここで体の張りあいが頻発することになる(山本さんは「プレス」と言っていたけど、僕は普通の競り合いだと思う)。ドリブルとかはほとんどないし、スイッチもウェーブもない。もちろんプレッシングもないから、ボール奪取ポイントは概ねディフェンスライン付近に限定され、そこからでは他にどうしようもないので、再び広く開いた味方にロングパスが送られる。落下点では一対一。ボールを確保したらまたミドルパス。60分間、ほぼずーっとこれが続いたのはある意味で壮観な景色だった。
ラインが高い分ややディフェンスの集散が早いのと、クローゼの予測困難なプレーのおかげでドイツが少し優位に立つが、それも試合の流れを変えるほどではない。バイタル付近でショートパスを少し混ぜるポーランドの攻撃も鋭い。両チーム、フォワードがうまいことシュートレンジでボールを抑えることだけを期待したプレーを続ける(実際、5、6分に一回くらいはそういうことが起こっていた。ブロックされてたけど)。なんとか2対1とか3対2をつくろうというような発想は微塵もない。一進一退の展開が続く。見たことはないけど、昔のイングランドリーグってのはこんな感じだったんじゃないだろうか。
オドンコールが投入されると、ようやく縦への突破が生まれ始め、ややドイツ有利に。後半30分過ぎにポーランドに退場者が出るとこの流れはさらに決定的になり、ドイツが高い位置でのボール奪取に成功し始める。短いパスでの縦突破のシーンが次々に演出され、もうポーランドは耐え切れない。キーパーは素晴らしかったのだが(ポーランドって名キーパー輩出してるんじゃなかったっけ?)、終了間際についに失点。1-0でドイツが勝った。
というわけで、ポーランドは非常に厳しい立場に。とはいえ、次はドイツに負けたコスタリカだし、ポーランドとやや似たタイプのチームであるドイツがエクアドルにする可能性は結構ある。まだまだ、諦めるのは早い。と、ピオトルの思い出の分、少しだけポーランドびいきになってみる。
【追記】良く考えてみれば、ポーランドにとってエクアドルの善戦はまずい要素なんだった。でも、コスタリカと引き分け…はしないんじゃないかなあ。てことはポーランドダメかあ?
08:32 PM [サッカーW杯] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
06/14/2006
「勝ち組」アナ
日曜日のクロアチア戦、テレ朝でしか見られない俺は負け組。
で、その試合をBS-hiで中継する、内山アナのコメントを発見(NHKの情報誌「ステラ」より)。心なしか、色々なメッセージが込められているような気がする。
「まあ、放送の日本代表という気概も多少はありますので、自分が今できることをきっちりやろうと。視聴者の皆さんの感動を横取りするように騒ぎ立てたりせず、NHKの放送を期待して見ていらっしゃる皆さんに応えられるようにと考えました」
「ただ、“日本頑張れ”と連発するのではなく、今何がうまくいっていて、今何が危ないのか、という視点が大事ですね。そして、ジーコ監督のもとで4年間積み上げてきたものが何だったのか、視聴者のみなさんと一緒に考えて行きたい」
ハイビジョン入っとくんだったよな、しかし。

