05/05/2004
フォロー二題
人質事件について、江川紹子さんの総括。常識的にはこんなところでしょう。
それから、もうひとつ。Island Runnerさん経由で見つけた話。
実は、費用請求の話が出た直後に、「ボストンに住む男性が、“それやったらワシが出したる”と言って20万円送ってきた」という話があって、ちょっと出来すぎてるので放置していたんだけど、
あれって本当だったんだあ、ていうか、これは笑いをとろうとしてるのか?
何たる官僚主義!もうね、笑うしかないっすよ。こんな連中が仕切る戦争になんか、絶対に巻き込まれたくないね。絶対。
01:47 AM [イラク人質事件] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
04/30/2004
自由と責任について
相変わらず猛烈に忙しい。しかし、この文章を参照できるチャンスは今しかない。
というわけで、節を枉げて引用。
自由には責任がともなう、と言う人がいる。これは、二つのことが、混線しているような気がする。権限には責任がともない、自由には危険がともなう、というのが本当ではないだろうか。(中略)立場に応じて、その限りでの責任はある。しかし、それが自由との関係で生まれているとは、ぼくは考えない。森毅「まちがったっていいじゃないか」、ちくま書房、pp149-50
なお、こちらも参照。
11:28 PM [イラク人質事件] | 固定リンク | コメント (1) | トラックバック
04/25/2004
またさぼり:「自己責任」海外の反響
話題のル・モンド記事の翻訳、Letter from Yochomachiさんのこのページにあります(しかし、フィリップ・ポンスってまだ日本特派員やってたのな)。
NYタイムズ、その他の翻訳についてはサーチ中(あまりやってないけど)。これらを紹介した新聞記事の感想が、甘いおやつさんにある。いい感じだ。
あ、翻訳見つかった。笹山登生の雑感&情報の日記。しかし、この記事はちょっと偏り気味かな。その下にあるLAタイムズの方が、日本人としては抵抗なく読める感じがした。
もう一つ、オーストラリア・シドニー海外生活ブログに、イラクで拉致されたオーストラリア人についての記事がある。
それによると、
この事件に関して、ハワード首相やダウナー外相が出したコメントはこんな感じであった。ということだ。
「無事解放されたことは喜ばしいことだが、思慮に欠ける向こう見ずな行動は、大勢の人に迷惑をかける」※一部抜粋
つまり、派兵している政府の高官(と、保守系メディア)は大体同じようなことを言うものだということで、このあたり、「甘いおやつ」さんの記事が指摘していることが的中しているという感じだと思う。
あと、muse-A-museさんの記事も悪くないかと(もうちょっと優しく書いてもいいかとは思うけれども)。
01:39 PM [イラク人質事件] | 固定リンク | コメント (2) | トラックバック
04/22/2004
そんなに単純じゃない(2)
自己責任の報道の仕方でも、各紙に差がある。
たとえば、毎日新聞は政府はあくまでも自己責任を問う方向で突っ走ろうとしている、という報道姿勢。
だが、今朝(22日大阪版)の朝日新聞は政府や与党に違う意見もあることを紹介していて、そういう観点でいえば、政府を擁護するような姿勢になっている(どういうわけか、この記事はネットには出ていない。民主・管代表の発言もあってなかなか良いんだけど)。
ま、産経のwww.sankei.co.jp/news/040421/sei049.htmにあるこの記事からすれば、どっちも似たようなもんだともいえるけど。
あと、今日の毎日新聞の「余録」はなかなかよかった。全文はこちらを見ていただきたいわけだけど、僕が特に感銘を受けたのは下記の部分。引用して、敬意を表したい。
世の常識からはみ出す理想や善意に、それなりの敬意を払わぬ社会は希望のない社会だ。英雄も愚者もいない世界はつまらない。
05:25 PM [イラク人質事件] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
陰謀説とは一線を画したい
何を言っているのかというと、拉致事件が特定政党(ていうか、共産党って言えよな)の陰謀だ、という説のことではなく、「人質バッシングは政府の陰謀だ」という説のことです。ついでに言うと、この説についても「特定政党筋から出ている」という噂があって、そっちの方はちょっと信憑性がある気もする。
で、そーゆーのは良くないんでないかと。
だってああた「売上が全て」の週刊誌(そもそも出版不況なんだし)とかがそうそう唯々諾々と政府の指示に従うわきゃないでしょうが。やったって読者がついてくるかどうかは分からないんだし。他誌に働きかけの事実をスッパ抜かれてもコトだし。
真相はというと(と言って何を知っているわけでもないのだが)、
- 政府筋が(「何であんなとこに行くんだ馬鹿が。家族もアホだし」みたいな)感想を漏らし、
- 新聞・雑誌の編集にもそれに共感する人がいて
- かつ、読者もそれに乗ってくると踏んだ。
- そしてやってみると事実、まんまと売れた。
というところだろう。とりわけ、3と4を見逃してはならない。雑誌は売れると思うから書いたのであって、そしてそれが事実売れたのだ。
某政党筋(だから共産党でしょ)は、「庶民と世論は本当は我々の後ろについている(ゆえに我々に正義がある)」と言いたいのかもしれないが、そんなことはないと思う。また、それは恥じるべきことでも何でもない。正しいかどうかは、多数決では決まらないのだ。世論が何といおうと、正しいものは正しいし、間違いは間違いだ。そのことこを胸を張って主張すればいいのだと思う。
それより、くだらない陰謀説なんかで事実を捻じ曲げる方が、よほど信用を落とすと思うぞ。
11:05 AM [イラク人質事件] | 固定リンク | コメント (1) | トラックバック
04/19/2004
マイナー路線に戻ります
まったくの偶然なのだが、ここ一週間ばかり、世論のほんの少し先を行く、という得難い経験をさせてもらったように思う。
「この線で話が進むと、ここがこうまずいんじゃないかな」と思って書くと、その通りにみんなの意見が動いてきた。結果として、先週は一日平均500アクセス、「最大瞬間風速」では一日1000アクセスを越えるという、blogライターとしては最高の経験をさせていただいた(TBも沢山頂いた)。もちろん、これは僕だけに起こったことではなくて、先週は同様の経験をされた方が何十人、何百人もおられただろう。僕はそのほんの一部に過ぎなかったに違いないのだけど、まあ、やっぱり嬉しかった。
とはいえ、ここに来てちょっと考えさせられるようなことも起きていると思う。その一つは週刊誌。
今朝の新聞広告を見ると、週刊現代が週刊ポストのどっちか(見分けがつかない)が「家族バッシングたたき」(家族を叩くのではなくて、バッシングする人を叩く)に焦点を移している。
今回の「自己責任祭り」の発端の一つは間違いなく週刊新潮で、あれがその前からあった流れを増幅したことは確信が持てる。僕は、その流れに抗するつもりでやってきたわけだけど、ここへ来てまた「ネット世論の流れを捻じ曲げてリアル世論が生産されるサイクル」の新しいのが発動されつつあるような気がする。なんのことはない、同じ構図が再生されているだけなのだ。
別に、世論を敵視するわけではないけど、一つの意見が大きな力を持ちすぎるときには、必ず何か不都合なことが生じる。この新しい流れにだってまずい部分はあるはずで(ちょっと想像はつく。虐げられた人をさらに虐げてしまうというようなことだ)、それが増幅されてしまうのだろうな、と思う。
もう一つ言うと、この流れだと本当に大事なことが押し流されてしまうような気もする。今回のことにしても、僕も一生懸命議論はしたつもりだけど、結局、一番苦しんだ人たちの立場に立てたかというと、そうではなかった気がする。
解放された人たちの健康状態のことなんて、これっぽっちも考えもしなかった。PTSDのこととか、最初に考えなくてはいけなかったはずなのだけど、それができなかった。ある程度、それは仕方がない。でも、だからといって調子に乗っていいかというと、そういう話でもあるまい。
というわけで、またマイナー路線に戻ります(どうやって戻るのかはよくわからないけど)。最後に、AICの穴吹さんのコラムからちょっと引用。戒めとしたい。
いま世の中は風雲急を告げているように見える。先の大戦時に物心がついていなかった世代以下の人間にとっては、初めて経験する局面に突入したのではないかと思える。非寛容な正義感が、政権党の幹部政治家から自宅でパソコンに向かい合っている少年にまで芽生え、急速に成長して、お互いに相手を叩きのめそうと目を血走らせているといった光景は、少なくとも、私の60年になんなんとする人生、30年を超す記者生活で、かつて記憶がない。
11:15 AM [イラク人質事件] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
やはり請求ですか
勢いということもあるので、フォローしておく。
やはり、救援費用の一部を自己負担にするもよう。見て分かるとおり、山岳遭難方式(民間の人や物を使った部分だけ費用を請求するというもの。詳しくは前書いたこの記事を参照)だ。公務員の活動の費用の弁済という話ではないので、ぎりぎり踏みとどまっている(両方の顔を立てるという、日本の官僚の得意芸)わけだけど、ちょっと違和感は残る。
こういう規制事実がちょっとづつ積み上げられて、やがて決定的に方向がずれていくわけなので、この違和感は大事にしたいな。
10:46 AM [イラク人質事件] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
04/18/2004
犯人護送みたい
うつむいて帰国。PTSDも出ているらしい。
これをネタにする人も出るだろうな。悲しいことだけど。
08:51 PM [イラク人質事件] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
「自己責任」について、立場のまとめ
どうも頭の悪そうな(いや、悪いんですが)長文を書いてしまったので、立場などを短くまとめる。
これは、TOKAさんへのコメントも兼ねます。
あと、見に来てくださる方が多くなってるので(ありがたいことです)、書いたものを「イラク人質事件」というカテゴリーにまとめました。
では、以下本論。
1.僕は3人が人質になったことに関して、政府を批判しているのではない。
政府がこの事件を阻止すべきだったとか、そもそも拉致される原因は政府の政策にある、とか言っているわけではないのだ(この点について、TOKAさんはちょっと誤解をされているように思う。なお、自衛隊の派兵そのものについては僕は断固反対。ただし、このことは今回の事件とは関係させない。その理由は前の記事に書いた)。
2.批判しているのは、「自己責任で行ったのだから助ける必要はない」「そもそも、自己責任でも行かせるべきでなかった」といったような(政府側に立った)発言である
こういう言い方を問題視するのはなぜか。確かに、ケチをつけるのはちょっとおかしいように見える。TOKAさんは、「自由には責任が伴うのを知らないのか」とおっしゃる。「親の言いつけにそむいて家を出たのなら、しんどくなったからといって泣きつくなよ」というわけだ。一般論としてそのとおり。だけど、この場合はそうじゃないと思う。なぜか。
それは、「我々は国家から自由になれないから」である。自由でない以上、真の責任はない。我々を自由にしない以上、国家には我々を守る義務がある。どう自由でないのか。
1.国家に所属しない自由がない
もちろん、憲法22条には「国籍離脱の自由」が明記してある。しかし、こちらの冒頭5行(全部だと長いんで)を読んでもらえば分かるとおり、これは「無国籍になる自由を含まない」のだ。つまり、先にどこかの国籍を取っておかないと、日本人をやめることができない。これは各国とも同じで、原則として無国籍者を出さないようにすることになっている(ときどき、無国籍になることに成功する人がいるが、あれは例外である)。しかも、どこの国でもその国生まれでない人が国籍を取るのが容易でない。我々は事実上、自分が生まれた国に縛り付けられている。
2.国家に依存しないで生きる自由がない
我々が生きていくためには、まず安全が必要だし、食料、水、住居、福祉、職業、自己決定権などを供給してくれる社会が必要だ。しかし、いまの世界では国家以外に安全を供給してくれる組織はないし、国家から独立した社会も存在しない。もし、無国籍になることに成功したとしても、我々はちゃんと生きていくことはできないのだ。
国家から離脱することはできず、逃げ出せたとしても死ぬ恐れがある。この状況で、「いいよ、好きにしな。ただし、ウチじゃ守ってやらないよ」と自己責任論を展開するのは果たしてフェアか。全然フェアじゃないと思う。国家が、「自己責任」を持ち出すのは禁じ手だし、もし本気で言っているのなら因業親父と変わる所がないし、その国家は国家である資格がない(と思って、「自己責任論」、「次の退避勧告の原案」の二本を書いた。前者は妻が出て行けないのを知っていて「嫌なら出ていけ」と夫が迫るというストーリー、後者は外務省文書のパロディで、日本政府が日本人に「日本からの退去」勧告するというもの)。
ちょっと終わりにくくなってきた。ま、今の所は以上ということで。
05:19 PM [イラク人質事件] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
個人責任と国の責任:イラク人質事件ちょっとまとめ
イラク人質事件について、ちょっと状態が落ち着いてきたので考え直してみる。
今回は、「人質家族側・自衛隊撤退派」と「政府側・自己責任派」に分かれて意見が出てくる形になった。
イラクはどうなったんだ、という感じもあるけど、まあこれは昔から続いてきた伝統みたいなもんで仕方がない。だって外国は遠いし。
というわけで、ちょっとだけ感想とか。
まず、一つはっきりしているのは、問題の本質は「危険な場所に行った」とか、「政府に甘えている」とかいう所にはないってこと。海外で日本人が危機に陥っても政府が救援しなかったことなんかは沢山あるし、家族が政府の無策を訴えたこともやっぱり沢山ある。でも全然問題になんかならなかった。
今回、コトが大きくなったのは、犯人グループが日本政府に要求を突きつけたからだ(あとで拉致された二人の場合はそういうのがなかったから、騒ぎは小さくて済んだ)。そして、流れの中で個人の安全が外交の課題に連結してしまった。政府(とそれにシンパシーを持つ人たち)はそれが嫌だったわけだ。つまり、問題の核心は政府と個人の関係にあることになる。
で、そういう観点でみたときに、大雑把に言って、以下の二つの良くないことがあったと思う。
- 解放までの「人質側・撤退派」の行動:事件と自衛隊撤退問題をリンクさせたのは間違いだった
- 解放まで・後の「政府側・自己責任派」の言動:人質になった人たちを含め、国民の責任を問う言い方には問題があった
それを除くと、別に問題はなかったように思う。
今後しても、NGO(や個人)は活動を続けるべきだし、彼らが窮地に陥ったら政府は救援すべきだ。どうしてそう思うのか、以下で確かめてみたい。
まず、政権・政府・国家という三つのものを区別して考えないといけないと思う。今回も「国」という用語でこの三つをまとめてしまう言い方があったけど、そういうのは話をややこしくする。
たとえば、「国の費用を使ったし、外務省も大変だった(だから3人の行動は良くない)」という言い方があるけど、ここでは明確に政府(=行政機構)の都合が語られている。
あるいは、「万一、人質が殺されるようなことがあると、反対世論が盛り上がって、アメリカに協力してイラクに入るという国の政策が維持できなくなるおそれがある(だから、余計な所にいってくれるな)」という言い方がありえる。これは政権の利害からの言葉だ。
もう一つ「アメリカとの友好関係を維持することが国の利益にかなっているのだ」という意見もありえて、この場合は国=国家=国民全体、という図式になっているわけだ。
これがごっちゃになってしまったのが混乱の原因だった。そのために、個人の問題と政策の問題がつながってしまった。そもそも、人質を取った側の目的がこれだったのだが、「家族側」「政府側」ともにこの図式にまんまと乗っかってしまったわけだ。
もちろん、現実には区別はなかなか難しい。政権の政策は「国(家の利)益」を基準にしているし、政府機構がなければ(警察も市役所も裁判所もなければ)、国民に重大な不利益が生じる。
でも、そうはいっても僕たちはこれらを区別できるし、すべきだ。それには「取りかえの可能性」のことを考えればいい。この三つは独立して取りえられる。
たとえば、政権は交代できる。小泉政権から加藤政権へ、あるいは自公政権から民主(党)政権へ。そうなっても、政府はそのままでOKだし、国民も何も変わらない。
それから、政府も交換できる。行政の方針を変える。これは過去に何回もあったことだ。大変だけど、不可能ではない。あるいは公務員を全員解雇してとりかえる。厳密にはちょっと違うんだけど、明治維新とかがそうだ。現代では経験とか訓練とかの問題があって難しそうだけど、理論的には可能だ。新任の人たちがちゃんと職務を遂行できれば、国民は困らないし、政権交代の必要もない。
それから、国家(または国民全体)のとりかえ。たとえば、明日から日本はアメリカの(または中国の)自治領になる。でも、政権と政府は変わらない。これも可能だ。第二次大戦後にはこれに近いことがおこったわけだけど、(すぐには)政権は変わらなかったし、政府職員も大部分そのまま残った。もっと極端には、政府が国民を総とっかえする、という可能性も考えられる。たとえば、今日本に住んでいる人を全員ゴビ砂漠かどっかに移して、変わりに中国人1億2千万人を(政治教育とか全部やった上で)連れてくる。でも、政権と政府機構はそのまま無事でいることはできる。少なくとも当面は
(*これは突拍子もない話だけど、実はそれほど突飛ではない。このまま少子化が進んで、移民が入ってくるようになれば(なるに決まっているんだけど)、上のようなプロセスが緩やかに進行することになる)。
さて、それで重要なことは、この三つの利害得失を混同してしまわないことだ。そうしないと、まずいことになる。僕が「人質家族側」にミスがあったと思っているのはここだ。彼らは、「イラクに自衛隊を派遣するという政権の政策」と「邦人保護にあまり積極的でないという政府の態度」と「中東諸国(あるいは一般市民)との友好よりもアメリカ政府との同盟関係を優先するという国家の方針」をいっぺんに批判しようとした。そういう文脈で「自衛隊撤退」論が出てきた(家族はそうでなかったかもしれないが、家族にごく近いと見られてしまう立場にあった団体などが(多分、家族との連携なしに)そういうこと言ったのは事実だ)。これで、ツッコミ所が増えて、問題がぐっと複雑になってしまった。
最初にも思ったんだけど、あれは余計だった。やるべきことは特定の政策の変更ではなく、とにかく人質を無事に取り戻すことだったはずだ。家族側としては「政府と我々には意見の違いがあるけれども、他に頼る所はないのだから、救援活動をしてほしい」というべきだったろう。それで政府が断ったりしたら(断らないと思うけれども)、その時に本格的な批判に移ればいい(「国民として、こういう政権(あるいは政府)はどうかと思う」といったように)。とっさのことで動転していたのかもしれないけど、身内をイラクに送り出しているのなら、そのくらいことは考えておくべきだった(行った人も、事前に家族を教育しておくべきだった)と思う。
もちろん、「政府側」にもまずい所はあった(「家族側」以上にあったと思う)。それは、「政権」「政府」「国家」の区別を曖昧にしてしまう傾向があったことだ。
たとえば「退去勧告」は、純粋に政府の問題である。「あそこでは政府がちょっと活動しにくいんで、できれば入らないでほしい」ということだ。これは別に政権の政策とは関係がない(何度が指摘があったように、政権の考えは政府とはちょっと違う面もあったようだ。イラクでNGOが活動することに、政権は必ずしも否定的ではなかった)。退去勧告は、「日本人が人質に取られると政策の展開が難しくなるから」出されていたわけではなかった。でも、ひとたび事件がおこると「政府側」はそのことに頬被りをして、「だからやめろって言ったのに」という議論を展開した。
これは控え目にいっても不誠実な態度だったし、政権・政府と国家の区別がややこしくなる、という意味でもまずかった。「国の方針に逆らう奴を助けることはない」とか、「そもそも国民が国家の意向に反したことをするとは何事が、法律で規制してしまえ」というような意見が出てきてしまったのだ(信じられないことだけど、政府・政権内部にもそういうことを言う人がいたらしい)。
こういう議論が出てきてしまうことは国家としてまずい。第一に、(これはネット上で素早く指摘されたことだけど)そうなると政府と国民の関係が変わってしまう。国家が救済する人を選ぶ権利があるなら、救済されない人にとって政府の価値はなくなる。そうなると、彼らから税金を取ったり、国家を運営する上での協力を取り付けたりすることがとても難しくなるだろう。究極的には、これによって国家が崩壊する恐れが出てくる。第二に、第一のような問題を避けようと思えば、法律で政権・政府に反対することを禁止するしかなくなる(渡航禁止はその一例だ)。これは(非民主的であるということの他に)、国家としての選択肢が小さくなることを意味する。ある方針が完全に失敗したときに国家を救うのは、それと反対の活動をやっていた人たちである。彼らがいるから、国家は方針を転換できるのだ。そうした国家的な利益を、たかが政権一個の都合で損なうのはまずい(だから、政府・政権が「やってはいけないこと」が憲法に列挙されているのだ。憲法は、内閣や与党が目先の都合で国家=国民全体の利益を損なわないようにするためのものである)。政府も内心、話がこうなったのはまずかったと思っているのではないか(費用とか、渡航禁止法とかについては火消しに動いているようだ)。
これは後知恵だけど、政府としては「人質になった人たちは政府のために活動していたわけではありません。また、イラク国内での救援活動は大変困難であり、そのことは周知してありました。ですから、彼らが人質になったことについて、政府に責任はないと考えますが、こうなった以上、救援のためにできるだけのことをします。ただし、政権の方針としてこれで政策を転換することはありません。
政策についての議論がありえることは認めますが、この状況下でそれを言うことは不謹慎です。今は、全ての人が一致協力して、人質になっている方々の安全の確保に努力すべきときです」とでも言っておけばよかったのではないか。「今は議論をしない」というところを明確化せず、「個人的感想」とかを(報道されることを前提にして)漏らすあたりに、トラブルの火種があったと思う。
いずれにしても、今回のことには色々な教訓が含まれている。次は、みんながもっと上手く対応できるようになっているといい。
【追記】satoshisさんの指摘を受けて、文意がより明確に通るように一部修正(最後の方)。なお、上記修正でも対応していない部分は、他の記事で対応していると考えているので…
03:15 PM [イラク人質事件] | 固定リンク | コメント (1) | トラックバック
04/17/2004
朗報ふたつ
イラクで拘束の日本人記者が解放。よかった。家族も晒されなかったし。
アメリカ、政策転換か。これも朗報。
まだ、国連中心主義に転換「か」っていうレベルですけどね。
07:11 PM [イラク人質事件] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
強めの毒
人質家族への攻撃について、甘いおやつさんの記事。
毒をもって毒を制す、という発想は正直、あまり好きじゃない。
ただ、今回はわりと強めの毒が出てるケースを見ることもあるので、解毒剤にはなるかなと思って。
04:56 PM [イラク人質事件] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
我々は孤独ではない
昨日から書きまくったせいかどうか、いくつかトラックバックを頂いた。
どれも好意的な内容で、これが奇妙なくらい嬉しい。一人で歩いているわけじゃないんだ。
いくつか紹介。
まず、VIDEONEWS BLOGさん経由でたどり着いた、パウエル長官インタビューの原文と完訳のページ。
それから、Dead Letter Blogさんの素晴らしい2本の記事。「『自力救済型』社会」と「自己責任?」。TBしてもらったから言うわけじゃなくて、この記事は僕のなんかより全然いい。特に、後者の中の以下の文章。
「国、政府が、国民の生命の安全を確保することは、無条件の義務である」。僕が、書きたくて書けなかった(上手く論点が整理できなかった)部分だ。ポイントは「無条件」というところだ。国家は自国民の生命の安全確保に関して、一切厭うてはならないし、拒否することも出来ない。それが近代国家の大原則なのだ。もちろん危機に瀕している国民がいかなる思想信条(例えば政府の政策に反対だとか)を有していようと、それは完全に無関係だ。
もしそれを国家が怠るのならば、国家は国民に基本的人権のひとつとして新たに「自力救済(仇討ち等に代表されるような警察や司法に依らない私的制裁、自力での問題処理)」を認めなければならない。
それから、これもDead Letter Blogさんからのリンクなんだけど、オウム追及とかで有名な江川紹子さんのサイト。「いわゆる『自己責任』論について」という記事がある。僕は江川さんについては、ちょっと疑問を抱く部分があった(今もある)でも、以下のような指摘は素晴らしいと思う。
しかし、3人の命が危機に瀕し、事実関係も未だはっきりせず、彼らが何の弁明も説明もできない状況の中で、彼らの「自己責任」を云々することはフェアではない。
もし今の状況下で、読売新聞があくまで「テロが頻発している」→「イラク入りしたのは無謀」→「本人が悪い」と決めつけるならば、同新聞は1991年6月に雲仙普賢岳の噴火災害で自社のカメラマンが亡くなった件についても、カメラマンと編集部の「無謀」を糾弾しなければならない。
なぜなら、当時火砕流は「頻発」しており、火山の専門家からの「警告」も出ており、行政の「避難勧告」も発せられていた。そんな中で発生した大火砕流によって、読売新聞社のカメラマンと彼が乗っていたタクシー運転手も死亡した(中略)。
読売新聞社もまた、カメラマンの最後の写真を大々的に掲載し、その死を悼んだ。自己責任だから、自衛隊員を命の危険にさらしてまで遺体を収容しなくていい、などとは言わなかった。
僕は、正直に言って未来について楽観していない。この国に明るい未来は来ないんじゃないかと思う
(あ、これはもちろん、「自分にとって」という意味。旧ソ連でも、ナチスドイツでも幸せで幸せで仕方のない人はいた(今の北朝鮮にもいると思う)。だから、未来の日本にもわが世の春を謳歌する人はいるだろう。でも、僕はそうじゃないし、多くの人もそうはなるまい)。
多分、いつかの段階で殺されるか、逮捕されることになるだろうと思う。今回のことで、その確信を更に強めた。
でも、その時も僕は多分ひとりじゃない。今日はそう思えた。
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究極の自己責任
日本国政府におかれては、究極のテロ対策として、下記のごとき勧告を発布されてはいかがか。
日本に対する危険情報の発出(2004/04/17)●全土
:「退避を勧告します」
☆詳細については、下記の内容をよくお読み下さい。日本への渡航を予定される皆様及び同国に滞在されている皆様へ
1.2003年5月のイラク戦闘終結宣言後も、世界の情勢は依然安定せず、イスラム勢力によるテロ攻撃が頻発しています。当初は、米国等に対する攻撃が中心でしたが、2003年以降、攻撃対象が拡大の様相を呈し、イスタンブールにおける爆破事件、マドリード鉄道駅における連続爆破事件等が発生し、11月にはイラクのティクリートにおいて、我が国の外務省員2名及び現地人運転手1名が殺害される事件が発生しました。2004年に入ってからも、4月にはイラクのバクダット近郊で3人の日本人が人質になる事件が発生しました。
2.上記のように各国で民間人・施設を標的とするテロ事件が多数発生しており、日本人や日本の関連施設等がテロ攻撃の標的となる可能性は依然として排除されません。また、日本の外交政策が未整備である等の理由により、日本国におけるテロ予防活動は極めて困難な状況にあります。
つきましては、日本に滞在されている全ての邦人の方々に対し退避を勧告します。また、日本への渡航については、如何なる目的であれ、情勢が安定するまでの間延期して下さい。上記の勧告に従われない場合、生じる恐れのある危害、損害等はすべて個人の自己責任に帰属することになります。
また、救援活動に要した費用を後日政府から請求することがあります。あらかじめご留意下さい。
【追記】2004.4.24に、表題を変えた。わりと迷ったのだけど、こっちのほうが流れがいい気がして。
12:05 PM [イラク人質事件] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
パウエル長官発言
TBSニュースより。非常に見識のある発言。
自衛隊に関しては意見が違うけど、この人とはスタンスが共有できると感じる。日本政府にこういう人がいるといいのに。
「全ての人は危険地域に入るリスクを理解しなければなりません。しかし、危険地域に入るリスクを誰も引き受けなくなれば、世界は前に進まなくなってしまう。彼らは自ら危険を引き受けているのです。ですから、私は日本の国民が進んで、良い目的のために身を呈したことをうれしく思います。日本人は自ら行動した国民がいることを誇りに思うべきです。また、イラクに自衛隊を派遣したことも誇りに思うべきです。彼らは自ら危険を引き受けているのです。
たとえ彼らが危険を冒したために人質になっても、それを責めてよいわけではありません。
私たちには安全回復のため、全力を尽くし、それに深い配慮を払う義務があるのです。彼らは私たちの友人であり、隣人であり、仲間なのです。」
11:08 AM [イラク人質事件] | 固定リンク | コメント (3) | トラックバック
待避勧告の追加情報
Blog for Japanからトラックバック。以下引用。
しかし、日本政府はイラクの退避勧告を出しながらも、一方でジャパン・プラットフォーム(JPF)を通してイラクでのNGOによる人道支援活動に資金提供を続けている(JPFプレスリリース)。日本政府自身も退避勧告を「この程度」としか捕らえていないのだ。イラクで活動するNGO活動を事実上容認しておきながら、事件が起こって、後から「退避勧告が出ていたんだから入国すべきではない」「日本政府が救出活動に努力したんだから従うべき」というのは、あまりにも都合が良すぎる。この二人の発言は、日本政府のポジションからはまったく外れているのである。
文中に出ているプレスリリースはこれ。確かにこりゃ、こういう姿勢とはだいぶ違いますな。二枚舌と言われても仕方あるまい。
10:40 AM [イラク人質事件] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
04/16/2004
そのとおり
民主党、枝野政調会長発言
「政府がイラクへの民間人の渡航を禁止したいなら、『イラクは危険であり、邦人保護という国の責務を放棄せざるを得ない』と宣言すればいい」
08:49 PM [イラク人質事件] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
しつこく自己責任にこだわる(2)
「なんでもかんでも政府に尻を持ち込むな」という言い分について
自己責任論のもうひとつの面を整理すると、こうなる。「じゃあ、どこに尻を持ち込めば良いんだ?」というのが、僕の意見。
たしかに、政府はサービス業なのかもしれないし、その業務にも限界があるのかもしれない。
しかし、このサービス業は乗り換えが聞かないのだ。「日本政府は安全を保障できませんよ」「わかりました。じゃあ、フランス政府の保証に入ることにします」っていうわけにはいかない。
「安全を保障できないから、他国の国籍をお世話します」というのなら別だが、そうでない以上「自己責任」をいうのは、「いいから政府の言うことを聞け」と言っているのと同じである。
絶対に出て行けないのを承知で、「文句があるなら教室から出て行け!」と怒鳴ってる暴力教師みたいなもんだ。
そもそも、イザというときに助けてくれないのなら、何のための税金なのか。
ついでだが、「山で遭難しても自己負担があるんだから、今回の3人も使った税金分、私費で返すべきだ」と言っている閣僚もいるとか。アホくさいと思うけど、ほうって置くと誤情報が蔓延するので、確認。
山で遭難したときに発生する自己負担は、民間ヘリのレンタル&燃料代、地元の消防団、山岳会の日当など、民間協力者にかかる分なのだ。こちらでもわかるように、税金で賄われている部分の自費負担はない(ちなみに、海難の場合は一切自己負担はない)。
というか、もし本気で費用の徴収を考えているのなら、政府は税金の徴収権を放棄すべきだ。すべて保険方式にして、保険料を払っている人だけを守る(そのかわり、希望しない人の生活には一切干渉しない)という方式に転換すべきだろう。
しかし、「ああいう勝手なことをされると、国と国民全体が迷惑する」という人もいて、一体いつの時代なのかと思う。
今後、海外で活動する人は、政府に頼んで無国籍になってから行ったほうがいいかもしれない(政府は喜んで許可してくれるはずだ)。少なくとも、現地に入ってからは、パスポートは大使館か何かに預けておいた方がよさそうだ。だって何の役にも立たないんだもの。
08:34 PM [イラク人質事件] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
しつこく自己責任にこだわる
どうしても自己責任論が腑に落ちない。納得できないでいることを少し。
退去勧告の意味
「危ないと言ってるのにのこのこ行きやがった。そんな奴の面倒まで見きれるか」というのが自己責任論の一つの側面なんだけど、じゃあ退去勧告はいつ出たのか。ファルージャで騒ぎが起こった今月始めか。先月、サドル派の民兵が米軍と交戦しはじめたころか。あるいは、自衛隊が進駐しはじめたころか。またまた、去年夏の駐イラク国連本部テロ事件の頃か。
全部外れ。読売報道によると、出たのは2003年の2月。イラク戦争がはじまる前からずーっとだ。そりゃあ、その後イラクが本当の意味で安全になった時が一瞬でもあるとは僕も思わないけど、政府としてはさんざんっぱら「戦争は終わった」だの「治安は安定している」だの、「復興を急がねば」だの、言いまくってきたわけじゃないですか。それを今更、古証文みたいに勧告を持ち出してきて、「だから言ったじゃん」てのはどうよ?
ちなみに、現在も有効な勧告の文章は以下のとおり。
1.2003年5月の戦闘終結宣言後も、イラク国内の治安は依然安定せず、武装勢力によるテロ攻撃が頻発しています。当初は、米軍等に対する攻撃が中心でしたが、2003年夏以降、攻撃対象が拡大の様相を呈し、バグダッドの現地国連本部における爆発事件、国際赤十字委員会事務所等における連続爆発事件等が発生し、11月にはティクリートにおいて、我が国の外務省員2名及び現地人運転手1名が殺害される事件が発生しました。2004年に入ってからも、2月のイラク北部エルビルにおけるクルド二大政党事務所での連続爆発事件、3月のバグダッド及びカルバラにおいて連続爆発事件等が発生し、いずれもイラク市民に多数の死傷者が出ました。退去勧告っていうから何かと思ったら、随分のんびりした文章だ。「日本人や日本の関連施設等がテロ攻撃の標的となる可能性は依然として排除されません」だって。2.イラクにおいては、上記以外にも民間人・施設を標的とするテロ事件が多数発生しており、日本人や日本の関連施設等がテロ攻撃の標的となる可能性は依然として排除されません。また、現地の警察制度が未整備である等の理由により、イラク日本国大使館による邦人援護活動は極めて困難な状況にあります。
つきましては、イラクに滞在されている全ての邦人の方々に対し引き続き退避を勧告します。また、イラクへの渡航については、如何なる目的であれ、情勢が安定するまでの間延期して下さい。
これを読んで、「危ないから行くなよ。何かあっても助けてやらねえぞ」という意味に解釈できる奴はほぼいないと思う。というか、外務省もそんなつもりでこの文章書いてないと思うぞ。
あと、何度かスポット情報ってのも出されてる。これは人質事件の直前の分(一部)。
(3)イラクでは、民間人・施設を標的とするテロ事件が多数発生しており、依然として日本人や日本の関連施設等がテロ攻撃の標的となる可能性は排除されません。今後、バグダッド陥落一周年(4月9日)に向けて、イラクにおけるテロの脅威が高まることも考えられます。また、4月10〜11日には、フセイン政権時代には厳しく制限されていたシーア派の宗教行事であるアルバインが行われ、シーア派の聖地であるカルバラには数百万人の信者が集まると見られ、これらの節目となる日あるいはその前後に武装勢力が何らかのメッセージを伝えるためテロ等の活動を行う可能性は否定できません。相変わらず、「否定できません」攻撃だ。僕だけかもしれないけど、この表現は「ないと思うけど、あるかもしれないっすよ」という意味にとらない?そりゃあ、一般の観光客は「危ないからやめよう」と思うかもしれないけど、ちょっとでも覚悟のある奴だったら、これで思い直しはしないと思うなあ。2.イラクに対しては、危険情報において、同国全土に「退避を勧告します」を発出しており、同国への渡航はどのような目的であれ、延期することを勧告しています。また、既にイラクに滞在されている方は、できる限り早く同国から退避されることをお勧めします。同国から出国するまでの間は、最新の治安情報の入手に努めるとともに、テロの標的となる可能性のある施設や多くの人が集まっている場所等危険な場所に近づかない、移動中の車両に対する攻撃が頻発しているので十分注意する等安全確保に最大限の注意を払って下さい。
(長くなってきた。続く)
【追記】
別の記事に対してだが、TOKAさんからTBをいただいた。そこ経由でたどりついた、2003年3月20日の渡航情報をみると、3月20日付けで退避勧告が出ていることが確認できる(TOKAさんは別な意見をお持ちだと思うが、僕にはそうとしか読めない)。
07:57 PM [イラク人質事件] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
自己責任論
ああ、なんだ?来週同窓会? 良いわけねぇだろ馬鹿。
俺のメシはどうなんだよメシは。20年ぶり?しらねえよ、んなこと。 馬鹿、泣くんじゃねえよバカ。
ああいいよ、んじゃ行ってこい。ただし、ウチは出てもらうぜ。そんな奴ぁ置いとけねえよ。それで良きゃ行ってきな。
ま、お前みたいな年増が、これからどうやって喰ってくかってことだよなあ。こりゃ見物だぜ。いまさらおいそれと男も見つからねえだろうし、その歳じゃ就職も無理だ。良いとこヤクザにつかまって客取らされんのがオチだろうぜ。
だまってやがんな。黙ってるってのはわかったってことか。 横暴と思ってんのか。横暴ってか。その横暴の所へ嫁に来たのは誰だよ。
ふん、出ていきたいなら出てって良いんだぜ。行く当てがあるんならな。 守ってくれる男もなしに生きていけると思ってんのかよ、馬鹿。 お前は俺の女房でやってくしかねえんだろうが。そういう生まれつきなんだよ。恨むんなら生まれを恨めよ、馬鹿。
判ったか。判ったら早いとこメシにしてくれ。
今夜は寄り合いで出なきゃいけねえんだから。帰りは遅くなるぜ。
どこに行く?お前にゃ関係ねえよ、馬鹿。
09:47 AM [イラク人質事件] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
04/15/2004
人質事件無事解決
解放されましたか。よかった。
とりあえず、イラク=イスラム聖職者協会が偉かったってこと?
それとも、次のをとっつかまえたからもう要らないってこと?
09:53 PM [イラク人質事件] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
イラク人質事件:政府が好きな人たち
週刊誌の新聞広告を見ていて、ようやく「自己責任」論が台頭していることが実感できてきた(←遅)。
思うのは、「政府(というか、お上のご威光)が好きな人が多いんだなあ」ということだ。とりあえず思いついたことを列挙してみる。
- そもそも、国際貢献は日本の国是であるはずだ。それを自発的にやるのと政府の命令でやるのの違いがそんなに重要か。「外務省・自衛隊は義務で行ってるから仕方ないが、ボランティアは勝手に行ってるから同情に値しない」という言い方になると思うのだが、それだと「国際貢献は奴隷的苦役だ」といってることにならないか。
- ジャーナリストの活動も不要なのか。政府だってCNN、アルジャジーラを見ているではないか。それとも「外人がやるのはかまわないが、日本人は危ないところへ行くべきない」のか。それこそ「平和ボケ」ではないか。
さらにもうちょっと。
- 外務事務次官も「自己責任」論を展開したらしい。しかし、常識的に考えて(法的にどうなっているのかは知らないけど)、政府が外国の領土への立ち入りを制限できるのは、「その国と戦争、ないし準戦争状態にあって、安全が保障できない場合」だけなのではないか(そうでないなら「危ないから」という理由をつけるだけで、政府がノーチェックで行動できてしまう)。日本はイラクと戦争しているのか。
- 更にいうと、ある国で自国民が危険にさらされた場合、その国の行政責任者に話を持っていくのが筋ではないか。政府はイラク暫定行政機構に自国民保護の要請をおこなったのか。
- それができないのは「日本がCPAと組んでイラクと戦争をしている」場合だけだ。ということは、「自己責任」論者たちは、「イラクは戦争状態にある」と言いたいわけか?
というわけで、上記の論理はそのまま自衛隊撤退論に接続できる。前にも書いたけど、こう言うと、「人質安全のための撤退」論を展開する必要はないとおもうんだけど。
と書いているそばから、「もう二人拉致」という話が入ってきた。まだまだ続きそうだな。
10:55 AM [イラク人質事件] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
04/13/2004
人質を救うための自衛隊撤退には反対
この際なので、ちゃんと書いておいたほうが良いかな、と思って。
「人質になった3人を救うために自衛隊を撤退させるべきだ」という意見があり、署名活動などもおこなわれているらしい。僕は(自衛隊撤退派だけど)、この意見には賛成できない。理由は以下のとおり。
- 人質を開放させるため「だけ」に自衛隊の撤退を主張するのはおかしい。「政府は勇気を持ってあらゆる手段を」というのなら、「特殊部隊を出動させる」とかも選択肢に入ってしまう。(人質解放を実現させるための)数ある手段のなかから自衛隊撤退を選ぶにはそれなりの理由があるはずで、それを主張すべきだ。
- 人質がなければ、自衛隊を撤退させなくてよいのか。「人質のために」と言えば、解放されたあとに自衛隊が戻ってしまうし、「民間人がそんなところに行くな」という議論にもつながってしまう。
ただし、大急ぎで補足しておくけど、これは「家族(友人)を取り戻したい」という思いで行動している人たちへの批判ではない。「国益・国策よりも個人を優先させたい」という心意気での行動は(日本ではあまり見られないのだけど)、素晴らしいことだ。
ただ、僕はそれに加わる気はない。彼(女)らは僕の個人的知己ではないから。
このことははっきりさせておきたいのだけど、「3人を取り戻すために自衛隊の撤退を」という意見に署名したら、「めぐみを取り戻すために北朝鮮に経済制裁を」という要望にも署名しなくてはならなくなる。同情することと、自分の立場を見極めることは別のことだ。しっかり確認しておきたい。
10:37 AM [イラク人質事件] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
04/12/2004
やっぱり悲しいよね
イラクでボランティアする日本人は尊敬するし、
米軍&有志同盟軍と闘うイラク人も尊敬できる。
その人たちが、最悪のタイミングで出会っちゃったなあ。
本来なら、敵対する必要なんかないのになあ。
そう思うと、アメリカがとか、小泉が、とか言う前に、とても悲しい。
あと、NHKがアル・ジャジーラ悪玉説を展開してるんだけど、何を考えてるのかと思う。自分の目からしか見られないのはお互い様だろう。
03:56 PM [イラク人質事件] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
04/09/2004
国際貢献
僕が書いたって意味はないのだが、こういうことが行われたりしているので、一応。
危険な場所でだって人道支援が必要なのは当然で、日本人がそれをしたとしても、「平和を愛し、国際社会に貢献する」という憲法を持っている国の国民としては、褒められこそすれ批判されるべきことでは全然ない。
問題は、活動の内容でなく国籍で人を判断したイラク武装グループと、武装グループの活動を誘発する環境を(直接・間接的に)つくった政府だ。そう思う。
10:29 PM [イラク人質事件] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
日本人ねらいうち
昨日拘束された韓国人牧師7人は無事釈放されたもよう。詳しいことは分からないが、日本人拉致を目的に東洋人を捕まえまくっているような気がするな。
この件に関しては、「政府が突出してアメリカ支持を表明したから標的にされる」という意見と、「日本国内に反対世論があるからつけこまれる」という意見がありえるとおもう。いまのところ、前者が有力な感じ。韓国人は釈放されてるしね(ちなみに、イギリス人も拘束されている)。
07:57 AM [イラク人質事件] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
人質事件 Up&Down
↑高遠さん:
非常に献身的なNGO関係者らしい。イラク人の子どもにも、自衛隊員家族にもやさしかったとか。エライ人がいるもんだ。
→郡山さん、今井さん:
ジャーナリストと平和活動家ということだ。今そこに行く必要があったのかどうか、ちょっと疑問の余地がないではないが、自分で取ったリスクだし、勇気ある行為だと思う。彼らが供給してくれる情報を喜んで受け取る者として、その勇気をたたえたい。
↓イラクのテロリスト:
追い詰められているという事情はわからないではないが、相手は選んだほうが良かった。一昨日、韓国人を拉致したグループは、NGO関係者だとわかるとすぐ釈放した。今回は脅迫状を送ってきた。今後のことはわからないが、今のところイメージは×だね。
↓福田官房長官:
「だから危ないって言ってたじゃん」といわんばかりの記者会見。気持ちはわかるけど「こういうことが起こる可能性も覚悟してました」ぐらいのことは言ってもよかったのではないか。
しかし、このイラク戦争くらい予想通りに展開していく事件も珍しい。こうなることは自衛隊が入る前からみんなが指摘していたことだ。
僕は「こうした事件に引き続いて事態がエスカレートし、ついに自衛隊が武力を行使する」という悪夢のシナリオを描いているのだが、それが実現しないことを切に祈る。
これ以上エスカレートしないでくれ。
本当にやばいことになる前に自衛隊引き上げてくれ。
お願いだから。
12:09 AM [イラク人質事件] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
04/08/2004
NHKの出川記者はエライ!
バグダットから報告してる出川さん、第一報で「拘束された高遠さんは頑張ってボランティアをしていた。自衛隊派遣に反対していた」とくっきり述べる。これで、報道の方向性がちょっと決まった感じがする。
日ごろは抑え気味だったけど、本当に苛々していたんだろうな。
今後、方向が変わるような気もするけど、第一報でこういうことが言われたことは忘れられない。
10:22 PM [イラク人質事件] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック
イラクで日本人が人質に
イラクで日本人拘束。これは阪神三連敗よりもちょっと大変かもしれない。
ただ、同時期(?)に韓国人8人も拘束されているから、日本だけを狙い打ちしたのではないかもしれない。この辺は、冷静に考えたい。
NHKなどを見ていると、捕まった日本人たちはヨルダンからイラクに入る途中にやられた可能性が高いらしい。上の記事を見ると、韓国人たちも同じコースを移動していたようだ。あの街道沿いは強盗とかが出るので悪名高いという話もある。同じグループが片っ端から外国人を拘束しているのかもしれないな。



