08/27/2008

誰が「ガンバ大阪」なのか

だがアヤックスがこんなにも優しかった理由はもうひとつある。戦時中、ドイツ人の手助けをした者は「国への反逆者」と呼ばれた。自分の国を裏切るのは悪いことである。だがしかし、E・M・フォスターの言葉をパラフレーズして言えば、多くの人は自分のフットボール・クラブを裏切るよりはまだましだと考える。国よりもフットボール・クラブに忠誠を感じるオランダ人は数多いだろう。アヤックスのようなクラブは多くの会員の生活を完全に呑み込んでしまっており、一種の拡大家族になっている。

-サイモン・クーパー 『アヤックスの戦争:第二次世界大戦と欧州サッカー』 白水社



僕の理想社会では、フットボールクラブは人と人を強く結びつけ、会員にとってかけがえのないものになります。クラブにとっての会員も、おそらく。


上級大将さんの記事yossiさんの記事で今回の騒動にまつわる、クラブ側の背景が考察されています。端的に言うと、スポンサーとテレビと新スタジアムです。サポーターが不祥事を起すことでこれらが危うくなったりなる恐れがあるらしく、それへの対応として誓約書が出てきた、という話です。

この話は理解できます。ガンバはまず第一にプロスーツを運営する株式会社、それも収支構造があまり健全でない株式会社ですから(要は親会社の支援が大きいということです)、放映権料や大口スポンサーが必要ですし、スタジアムのキャパを増やして収入を増やすことも急務だと思います。

ただ、ビジネスマターが全てなのかというと、それは違うのじゃないか、と。

そもそもガンバ大阪って何なんだろう、と思います。

普通に考えると(株)ガンバ大阪=ガンバ大阪、です。詳しいことを知っているわけではないのですが、会社が選手を雇用し、試合を主催していることはあきらかです。他にも商標とか版権とかを持っているわけで、その点に疑問の余地は少い、ようにも思われます。

でも、ちょっと違うのではないかな、と思う面もあります。たとえば、これも今では禁止ソングですが、勝利のあとで歌われる「We are GAMBA OSAKA !」という歌があります。このとき、ガンバというのは(株)ガンバ大阪のことでサポは準々社員的なものとして自分達を意識している…のかと言うと、それはちょっと違うように思います。あるいはグッズを身につけるとき、また誇らしく「ガンバのサポーターです」と名乗るとき、僕らは(株)ガンバ大阪をサポートする気持になっている…のかと言うと、それもちょっと違う。

もちろん、大急ぎで言っておかなければなりませんが、社長を始め社員の方々の能力と努力に感謝しないわけではありませんし、会社の興隆と発展を願わないわけでもありません。

でも、事実はどうあれ、会社だけがガンバであり、あとはそれを取り巻いているものにすぎない、という意識は僕のものとはちょっと違うかなあ、と思います。そういうふうに感じている人は少なくないのではないでしょうか。僕らは、たとえばキャタピラー社のロゴマークが入ったTシャツを着るのとはちょっと違った感覚でガンバのグッズを身につけたり、チケットを買ったりしているのだと思います。

たとえば、去年のセパハンの試合がありました。僕は浦和レッズとセパハンでは、明らかにセパハンの方により小さな悪意しかもっていないので特に違和感はなかったのですが、それは置いておいて、「ガンバ大阪は」と書かれていたことを問題だと考えていた人がかなりおられたように聞いています。クラブ(というのは(株)ガンバ大阪のことです)側も、そういう感じを持ったらしい、という話も聞きました。

僕は、それが問題だとは思いません。たとえば、あれを見たガンバサポの人が、「私もガンバの一部なのに、自分に相談もなくあんなものを出すなんて」と思い、そういう意見を言っていかれたとして、それは有意義な対話ということになると思います(怖いので言いに行けないという問題があるのですが、それはさておき)。クラブにしたって、それは同じことだと思います。「プロスポーツ企業として、ああいうものが出てしまうことはイメージ戦略上、非常に問題がある。きちんと相談もせずにああいうことをやられては困る」というのは当然あるべき主張です。
でも、それがもし、「我々(株)ガンバ大阪の名前を盗用するな」という主張であったとしたら、それはとても悲しいことだと思います。

もちろん、上に書いたのは僕の単なる推測で、事実がどうだったのかはまったくわかりません。それに、ともかくもまずビジネスとして成立できなければガンバの存在そのものがないわけで、その方面で仕事をしておられる方々のことを過少に評価したり、否定したりするつもりも全くありません。

とはいえ、それだけではないと思うのです。

僕は、Jリーグのクラブというのは、単なるプロスポーツの運営母体ではないと思っています。それは総合的なスポーツクラブに成長するはずのものだし、仕事も地縁も血縁すらもどんどん流動化していく社会にあって、人と人のつながりの中心にもなりうるものであるはずです(非常に不十分ながらまとめたものとして、この記事この記事)。
もちろん、それはビジネスとしても大きなものになるはずですし、当然のことながら、他のクラブ、他のジャンルとの競争もあるはずです。その意味で、今、ここでの対応というのは今後に重大な意味を持ってくると思います。目の前のビッグビジネスはもちろん重大ですが、百年の計ということもやはりあると思います。

僕が一番心配しているのは、クラブが「登録サポの総入れ換え」というような極論に走らないか、ということです。これは言わば麻薬のようなもので、一度使うと癖になり、かつイメージを決定的に悪化させると思います。ガンバを愛するものとして、そういうことは避けてほしいと思います。

もちろん、サポーターの側も色々と考えなければならないはずです。ゴール裏が情緒的なパワーを最大限に発揮することが求められる(時にはネガティヴなものですらパワーに変える必要がある)場だというのは確かですが、それにしても、サポーター団体が社会人としてまっとうな交渉ができる態度を取り続けてきたかどうかには疑問の余地があります(と言って、僕が実態を知っているわけでは全くないのですが)。僕は「一般」に分類されるサポですが、その範囲でやれることを探してきました、と胸が張れるわけでもありません。

それでも、あえて書くのは、今最終的な決定権を持つのはクラブ側だと思うからです。

もちろん、ガンバの社員のみなさんがビジネスマンであることは承知しています。けれど、みなさんがサッカークラブで仕事をされているというのは、単にビジネスのことだけではないはずです。サッカーを通じて社会に貢献すること、社会を住みよい場所にすること、より豊かな社会を築くこと、そうしたことがみなさんの志だと、僕は信じています。困難なことは山ほどあると思いますが、最適な選択がなされることを、僕は祈っています。

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08/18/2008

ゴール裏のことなど

大宮では、二階の中央やや上付近にいました。

今回はいつに増して注意力がなかったので、本当に良い加減な印象だけなのですが、BNAが応援をリードし、それに従う一般サポーターの中に元BBのメンバーもいた、というのがあのあたりの姿だったと思います。僕が記憶している限りでは、歌はBNA、BBが作ったものが殆どで、ガンビーノがリードする時間帯はいつもより格段に少なかったように思います。

この問題に関しては、ややこしいこと、考えるべきことが山のようにあると思うのですが、とりあえずちょっと感想など。

1.クラブの対応

オフィシャルサイトに出たクラブのリリース(8月16日付け)は、多方面に気をつかって書かれたために非常に読みにくいものになっている感じがしますが、事実認識としては全体に妥当なものだと思います。また、元BBの意同意のもと、BNAかガンビーノが歌うなら元のチャントも可(BBの復活は認めない)、という方針には異論のある人は少ないでしょう。

ただ、二点ほど今までの対応とは異質だな、と思う部分はないでもありません。ひとつめは、サポーターグループ同士の関係のことをかなり踏みこんで書いていることです。これまで、ガンバではクラブはサポ団体の関係については成行きにまかせ結論だけを受け取る、という形にしていたと思うのですが、その点について新しい面が出ているなあ、という気がします。
もうひとつは、応援のスタイルをも統制の対象としようとする姿勢を見せていることです。「許可されていない歌を勝手に歌ったら退席その他ですよ」というくだり、実際にはそこまでのことはないと思いますが、一般サポから自然に歌が出てくる、という形式を否定するような形にもなっているわけで、そういう方向に行くのかなあ、という感じです。

もちろん、これは、あちらを立てれば此方が立たず、とりあえずできてしまった了解だけでも形にしておこう、という意思のあらわれで、特定の政策や意図の反映ではないと思います。ただ、流れというのはこういう既成事実の積み重ねによってできていくものだと思いますので、色々と考えておくべきではあるでしょう。今のところ、ゴール裏の問題について、クラブが「レフェリー」であることをやめて「プレーヤー」として出てきたな、という印象です。まあ、片言隻句にとらわれ過ぎるのも良くはありませんが。


2.歌、サポーターグループ間の問題など

ところで、どうして歌にそこまでこだわるのでしょうか?サポーター団体の間で主導権争いがあるようにも見えますが、そんなことをやってる場合なんでしょうか。

僕は、この問題について随分悩み、考えてきました。だからと言って何が得られたわけでもないのですが、最近ちょっと思っているのは、これは全体の構想と関係があるのかな、ということです。はっきりと確かめたわけではありませんが、サポ団体さんの多くは、ゲームをどういう雰囲気に作っていくのか、ということから始まって、どのエリアでどういう人たちがどういうスタイルでやるのか(中央部は、サイドは、後ろは、メインスタンドは、バックは…というような)、選手にどういうメッセージを伝えるのか、相手サポとの関係は、シーズン全体の流れは…というようなことを総合的に構想していると思います。その一環として歌があるわけです。

ですから、他団体とそれを共有するというのは(出す側、受け入れる側ともに)色々な葛藤や悩みがあるのだと思います。そのなかで、共存があったり、同意があったり、決裂があったり、というのはまあ、人間の集団としては自然な姿かもしれません。

あえて誤りを犯すことを覚悟で大胆に割り切ってしまうと、ゴール裏にはガンビーノを始めとする「青」系の諸団体と、BNAが今のところの旗頭になっている「黒」系の諸団体とがあることになる、と僕は思っています。どちらかと言うと青系の団体さんのほうが穏健、黒系の団体さんが先鋭的という感じになると思うのですが、そうなると意見が合わない部分がやっぱり出てくるのかなあ、と思います。

もちろん、それを全面的に許容していたらまた分裂になってしまいますから、そこは政治になるのですが、少なくとも、つまらない争いではないと僕は思っています。


3.参画

今、ガンバは名実ともに大きなクラブになろうとしていて、なれるかどうかの瀬戸際にいるのだと思います。今年度に入って続いている大小の騒動も、その産みの苦しみで、したがって基本的に肯定的なことだと思うのですが、ちょっとひっかかる点もあります。

それは、話が非常に小さなサークルの中だけで進んでいるように見える、ということです。今回のことにせよ、浦和での事件にせよ、僕らに知らされたのは結論だけです。もちろん、最終的には少人数による直接交渉にならざるを得ないわけですし、その過程を包み隠さずに公表したら大変なことになります。
しかし、クラブにせよ、サポーター団体にせよ、自分達のポリシーや目標、理想について知らしめようという志向性はわりと薄いように思います。となると、僕らは秩序意識とか常識とかを材料に判断せざるを得ないわけで、規則を守るとか、筋を通すとかいったような、表面的なことで判断せざるをえないわけです。それは良いことではないのではないか、と思います。

もちろん、出せないには出せないなりの理由があるはずなので、軽率に意見したり要求したりすることはできませんが、決定事項だけが上層部から降りてくるという現状と、「みんなで応援しよう」というスローガンとの間には相当な距離があります。この点は、関っている人全員に良く考えてほしいと思います。


4.サポーターは消費者ではない

正直、ここに踏み込むのはかなり危険だと思うのですが、騎虎の勢いという感じで書きます。一般サポーターのことです。

たとえば、自分の家で御飯を食べていたとすると、僕らは不満があるときには文句を言い、改善策を提案し、時には作る役を交替します(ワタシは作る側だ、とおっしゃる方はゴメンなさい。喩え話です)。でも、たとえばコンビニで勝ったパンが不味かったら、黙って次から買わなくなるだけです。
僕は、ここで前者が参画する人、後者が消費する人なのだと思っています。消費者は不満があったら買わなくなります。では、サポーターを名乗る僕らは、ガンバに対してどうなのか。どうありたいのか。僕は、良い時も悪い時もクラブを支える、というのは消費者という立場からは無理だ、と思っています。
これは金森社長も就任挨拶で言っておられたのですが、スタジアムでサポーターが感じる感覚の主要なひとつは「苦痛」なのだそうです。チームが勝てないと言っては苦しみ、いつリードを失なうかと言っては苦しむ。お金を払って苦しみにくる、というのはかなり奇妙なことで、消費の常識からは考えられないことです。クラブに対する一体感、愛情がそこにはあるのだ、と僕は思っています。
ただ、僕等は愛情をも消費することはできるわけで、「愛している」という感覚を得るためにお金を払うということになると、本当の地獄が待っています。人間性がカスカスになってしまうでしょう。

そして、お金が全てではない、と考えるなら、そこに一定の配慮というか、序列的なものが当然出てくる、と僕は思います。意見を言うということをさきほど書きましたが、やはりそこではより多くの試合をより熱心に応援している人や団体には一種の優先権が出てくるべきだと思います。そうでなければ、僕らの価値基準はおかしなことになってしまうでしょう(もちろん、僕なんかはこのヒエラルキーのごく下のほうです)。

もちろん、これには別な側面もあります。いったん成立したヒエラルキー構造がそのまま既得権化してしまうことは非常に良くないわけで、ですから適度な流動性も確保されなければなりません。

これは、「言うは易く行なうは難し」の典型みたいな話で、突拍子もない提案であることは自分でも承知しています。ちょっと構想すると投票権と被選挙権を組みあわせた方法が思いうかびますが、明文化された規則でギチギチに決めるのがベストだとも思いません(パンパシで対戦したヒューストンはサポ団体の選挙をやってたみたいですが)。

ただ、上にも書いたように、ガンバが大きな転換点にさしかかっているとは確かなことだと思います。今までやってきたことを振り返り、これからどうするかをしっかり考える時期がきており、それをどうやるかに将来がかかっている、ということになってきているのではないでしょうか。


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07/24/2008

しのぐしかない:バレー以降2

ふたつ前の記事の続きです。

あちこちを見ると、ガンバサポ以外のところでは、オイルマネー、という話が出ているようです。それはまあ、オイルマネー攻勢に立ち向えなかったのは全くの事実なので、否定する理由も必要もないのですが、「石油の力借りやがって、アラブ狡い」「もう日本は駄目だ」みたいな話になるのはちょっと違うかなと。

石油が出て、それが高値で売れるのは事実なので、そこにケチはつけるべくもありません。一方、日本が持っているのは人的資本。なので、それを使って優位に立つ方法を考えればいいまでのことです。つまり、コーチングや組織づくりの質をいかして優秀な選手を輩出・輸出することと、人口の多さを観客動員に結びつけるということですね。その方向を考えていけばいいのだと思います。


で、それはともかくガンバなんですが。

僕は、「他のことはダメだが一人で点が取れる」タイプのFWの補強が急務だと思っています。FW頼みのガチガチスタイル、結果として残るのはタイトルだけというクソサッカー、が今季のガンバが目指すべき、というか目指すことのできる唯一のスタイルではないかと。

もちろん、それは本来のガンバの目指すものではありません。というか、僕たちがアイデンティティとしてきたものとは正反対の、むしろ大嫌いなスタイルだと言えるでしょう。けれども、現状と今後の展開を考えると、今年は仕方がないと思うのです。

そもそも、今年のガンバのチーム作りは、バレー移籍の以前にかなりの危機に瀕していました。失敗の一歩手前、と言っても良かったと思います。サイドを使われる傾向があったのに対抗して、低い位置からの組立てを狙う、というコンセプトそのものは間違いではなかったと思います。しかし、それを実効的なものにするには素早い攻守の切り替えと前に出ていくスピードが必要で、平たく言えば運動量があと1.5倍は欲しいところです。
ところが、今季のガンバは相手がことごとく調整不足だったパンパシを除いて、運動量で圧倒するようなゲームが全くできていません。代表合宿がらみでコンディションが揃わなかった開幕直後はともかく、選手の大半がチームに残っていた中断あけでさえ、後半になるとはっきりと運動量で見劣りする試合が続いています。これには連戦の影響があることは確かなのですが、しかし9月以降も連戦は続くわけで、要するに思い描いていたようなサッカーができる見込は高いとは言えないと思います。

で、それを何とかコンビネーションで打開しよう、というのが最近の監督の方針だったのだろう、と思います。そのために「秋には」「9月には」というコメントを出して意識を持っていこうとしていたわけでしょう。ただ、その背後には長くやっているメンバー(帰ってくるはずの遠藤と播戸も含めて)なら割と簡単にコンビを高められる、という思惑があったはずです。それが、バレーの移籍で崩れてしまいました。

今のガンバはそういう緊急事態に直面しているのだ、と僕は理解しています。
運動量は上らない、コンビネーションは高まらない、どうしても結果は欲しい。大変です。

ではどうするのかと言うと、なりふり構わず、結果にしがみついていくしかないのではないか、と思うのです。そうなると、「得点力のあるトップ」という答えしか出てこないように思います。

それは決して僕等の好きなサッカーではないですけれども、この際は仕方がないよな、と考えているところです。

10:16 AM [ガンバ大阪, クラブ関連] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

07/23/2008

バレー以降

どうやらバレーの移籍はかなりのスピードで本決まりとなったようです。やれやれ、ですが、ビジネスだと割り切っていくことにしましょうか。そうすることで、バレーの人柄も、それを好きだった僕達の気持も救われる気がします。
バレーはACLへの挑戦を求めてガンバに来た、そしてACLに出場する他のクラブに去っていく。それでとっとと割り切って先に進みましょう。ちょっと文脈は違いますが、村上春樹を引用します。

スポーツというのは残酷なものだ。そのように残酷なスポーツに立ち向うには、逆にスポーツを残酷に扱うしかない。殴られたらすぐに殴り返すのだ。

村上春樹『Sydney!』

別に殴り返さなくてもいいとは思いますが、自分たちが参加しているゲームはこういうものなのだ、と理解しておくことは意味があるでしょう。次第に重みを増しつつあるACLに向けて、参加権を持っているクラブどうしが選手を奪いあうというゲーム。これは、国内市場、国際市場というこれまでの概念をかなり大幅に越えてくるものだと、僕は思います。

さて、それで今後のことを考えます。ガンバはこれからどうすべきなのか。

まあ、僕等がそんなことを心配してどうする、ってなもんですが、クラブを応援するにせよ、批判するにせよ、理解することが一つのベンチマークになっていくとも思いますので。

僕は、当面のガンバ/パナソニックにとっての最大の目標は、2009年にUAEにわたった後、11年と12年に日本に帰ってくるクラブワールドカップの試合を新スタジアムに誘致し、そこでガンバの試合を行なうこと、だと推測しています。パナソニックにとっては社名変更後の最高の宣伝になりますし、ガンバとしても大プロモーションの機会になることは間違いありません。それを基盤にして、更に飛躍していくことになるでしょう。

したがって、クラブの動きも、すべてそこから逆算してのことになるはずです。スタジアムの建設に向けて盛り上りをつくらねばなりませんし、10ー12年の三年間にピークを<迎えるようなチームを編成していかねばなりません。

そう考えていくと、今年は「何が何でもACLで上位に進出(できれば優勝)してインパクトを出し、国内では来年の出場権を確保する」年だということになりそうな気がします。その上で09年に緩やかに世代交代、10年にふたたびコンペティティヴにして、11年からACL連続制覇を目指すわけです。

まあ、そう上手くいくかどうかはともかくとして、今年は結果を求めなければならないのじゃないかな、とは思います。なので、そういう意味ではやはり補強はいるなあ、と思います。そもそもバレーで点を取ってきたチームなのですから、バレーがいなくなって「はいそうですか」で済むわけはありません。それは、山崎、平井がブレイクすれば素晴しいとは思いますが、なかなかそうもいかないのではないでしょうか。

なので、もう「とりあえず点をとる」という条件さえ満たしていれば細かなことはとやかく言わない、という条件で、外国籍FWを引っぱってくるべきなんじゃないかなあ、と思っています。過去とか将来とかはとりあえず保留、です。とにかく結果優先てのが今年ではないでしょうか。4-3-2-1にして、クロスから得点を量産してもらいましょう。僕は、06年得点王のどちらかを呼んでこれれば超GJ、というくらいの気持でいます。

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07/22/2008

激震:バレーにオファー

新スタジアムの話が持ち上り、千葉戦で何と勝ち点を取りとそれなりどころではない激動があったばかりのはずなんですが、またしても別の方向から激震が来ました。うええ。

バレーに対して、UAEのアル・アリから正式のオファーがあり、結論は未定なものの、言下に否定ということにはならなかった模様。もし移籍ということになれば、去年のマグノ・アウベスに続くシーズン中のエースの移籍ということになり、チームへの影響は避けられないと思います。

もちろん、ベストの結果はバレー残留なのですが、そうならないことも十分ありえます。とりあえず、ちょっと情報を整理してみようかと。

まず、ニッカンの記事にあるアル・アリなんですが、UAEのチームAl-Ahliがそれ(アル・アハリと書かれることもあるようです)。07ー08シーズンはカップ戦を制していて、09年度ACLへの出場を決めています。詳しいことは判らなかったのですが、UAEのリーグは秋-春制らしく、この時期のオファーは彼らの戦略としては合っていると思います。

で、次にバレー。報道によるとオファーは5億円とのこと。これが移籍金なのか報酬なのか、単年度なのか複数年なのかは不明ですが、仮に報酬だとすればかなり魅力的だろうな、とは思います。
最近出場時間も決定機も減ってきていますし、パンパシ、ACL・GLでの実績の効果がまだ残っている今が売り込み時であるのは疑問の余地がないところ。また、今後日本で5億の契約が来る可能性があるか、あるいはヨーロッパに行ってそれだけの報酬が手にできるかというと、冷静に考えてその望みはあまり高くありません。
道楽でサッカーをやっているわけではなく、扶養すべき親族もいっぱいいる…というような状況を考えると、オファーを受ける可能性は十分にあると思います。

一方、ガンバの方はというと、移籍を避けたいのは言うまでもありません。しかし、避けるだけの力はあるのか、ということになるとこれが難しい、ように思えます。というか、よくわかりません。バレーを残留させるに足るだけのオファーを出せるのか、出したとして今後のクラブ運営に影響はないのか、あるいは契約条項で何とかできるのか、はたまた一度こういう話が出た選手と他の選手、監督の関係をちゃんと維持できるのか、かなりの部分が未知数、あるいはやや悲観的に言えば、否定的になってくるような気がします。ひょっとすると避けがたいのかもしれない、そんな気はします。

とすると、と気の早い心配をしてしまいますが、仮に移籍が実現してしまった場合にどうするのか、という問題になってきます。

この場合、クラブに入ってくるお金はバレーが契約を破棄するにあたっての違約金ということになります(もちろん、アル・アリが立て替えるわけですが)。違約金の相場は移籍先での報酬の二倍と言われていて、それで10億という数字が出ているのではないかと思いますが、詳細は良くわかりません。ただ、ガンバもバレーと3年契約をした時点で、いずれかのタイミングでの移籍ということは念頭にあったはずなので、一応世間相場に近い違約金条項を盛り込んであったと考えるのが妥当でしょう。かなり高額の資金を手にできることは間違いありません。

そして、Jリーグに関しては移籍期限は全く問題なし。ACLはノックアウトステージの選手登録期限が8月17日ですから、それまでに契約を完了すればよいわけです。

そうなると、あとはクラブの力量の問題になります。強化担当がこういう緊急事態に備えて、準備、コンタクトの開拓ができているかどうか、(この時期の緊急移籍ということになると多分得点能力だけに注目してあとは目をつぶることになると思いますから)監督がワントップに近い戦術を採用できるかどうか。また、Jリーグには戦術的、コンディション的にフィットしにくいはずですから、ACLとJリーグで違うチームを作れるかどうか、選手にそれへの対応能力があるかどうか。

いずれにしても、移籍によってチーム力を強化し国際大会にも出ていく、というゲームをしている以上、こういう事態はある意味で避けがたいことのようにも思えます。クラブの力が試されることになるでしょう。

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07/18/2008

新スタジアム幻想

「いっそのこと、エキスポには閉園してもらって、あそこに新スタ建てたらどうかな?」
「ちょっと段々やけど均してなw]
「ネーミングライツはパナソニックでw」
「その時だけ旧ブランド復活して『ナショナル・スタジアム』で行こや。ACLの国際映像が混乱するでぇwww」

というのはガンバサポの開場前ヨタ話の定番なんですが、どうやらクラブは結構本気で考えていたもよう。

既に皆さんご存知だと思うのですが、2011年の完成を目指して、今休園中のエキスポランドがあるところにガンバが自力でサッカー専用スタジアムを建設する計画を持っていることが報道されました(読売新聞1読売新聞2)。自治体の援助は受けず、スポンサー、一般からの出資によって建設費を捻出しようというプランのようです。

朝日が出した第二報で桑原専務のコメントとして伝えられているところによると、去年の末から計画が立ちあがり、社長が万博機構と話をしたりしているもよう。また、吹田市も機構に要望書を提出しています。

ただ、万博機構側は難色を示しているという話もあり、万博競技場の改修案もあって(これの実現可能性は低いと思いますが)一筋縄では行かないようです。

クラブの公式発表も、「『エキスポランド跡地』も候補地の一つとして調整・検討中」という形になっています(一向に固定アドレスが付かないので、J's Goalの記事をリンクすることにしました)。茨木も高槻もまだ候補地としては生きているということだと思います。

とはいえ、この吹田の話はえらく現実味を帯びて見えます。以下、「あくまでもひとつの案」ということを前提に、ちょっと考えてみようかと。

で、ちょっと我に返りますがw、このプラン、そもそもどれくらい実現可能なんでしょうか。

まず気になるのが2011年の完成を目指すという期限の短かさ。まさか明日から工事を初めるというわけでもないでしょうから、どう順調に行っても着工は年末か来年です。となると09年、10年、11年の3年しか工期がありません。スタジアムみたいなデカイものが、そんなにするする建っちゃっていいものか。

検索してみると、鹿島のサイトに行きあたりました。そこに出ている資料によりますと、

埼玉スタジアム(収容人数63,000人)が、工期40ヶ月、
エコパスタジアム(収容人数50,000人)が、工期36ヶ月、
東電ビッグスワン(収容人数43,000人)が、工期39ヶ月、
味の素スタジアム(収容人数50,000人)が、工期28ヶ月、

となっています。味スタ(東スタ)はかなり画期的だったらしく、通常40ヶ月のところを短縮したという記載を別なところでも見かけました。


他の例を見ると、

宮城スタジアム(収容人数50,000人)が、工期41ヶ月、
フクアリ(収容人数19,000人)が、工期22ヵ月、
Nack5の改修(収容人数15,500人)が、工期およそ20ヶ月、

となっています。ちょうど三万人規模のスタジアムの資料がないのですが、30ヶ月前後での竣工は不可能ではないと思われます。つまり、これ、それなりにしっかりと練られたプランのようです。


ただ、正直なところ、150億とも言われる資金を調達し、利益循環のスキームを確立し、スタジアム建設にまつわる一切の事務をこなし、オープン後は経営を担当する…、というようなことを今の株式会社ガンバ大阪がやれるとは思えません。もちろん、一人一人のスタッフさんが有能な方であることは存じていますが、規模は小企業のそれなので、作業量的にもかなり無理があると思います。

なので、これはガンバ単独というより、松下パナソニックとの合同プロジェクトに近いのではないかと思います。
それでふと思い出されるのは、今度の大分戦の時に行なわれる予定のこのイベントのことだったりします。以下は全くの妄想ですが、ユニフォームを良く似たものにしたりしてもいますし、将来的にはガンバブランドでパナソニック系のスポーツチームを統一する、というような構想があるのではないでしょうか。そうなると、スペインやドイツのクラブのような、総合スポーツクラブになっていくわけです。

しかも、ここで面白いのは、このクラブはイングランド張りに自前のスタジアムを持っていることです(スペイン、ドイツのスタジアムは自治体所有がメインだったと思います)。
大陸型の(国家)社会主義にアングロサクソン的な市場主義をブレンドして、しかも大企業をバックに事業展開をする、というのはいかにも日本的で、ああ、ありかなあという気がします。

ただ、ちょっと気になるのは、厚生年金なんかも同じパターンで、時々企業年金部分が破綻しているよなあとか、ヨーロッパあたりから見ると、韓国や中国と一緒くたにして「企業村」的なものに見えるだろうなあ、というようなことです。
妄想に基づいて心配しても仕方がないのですが、その辺で市民やサポの関与が鍵になってくるのかなあ、という気がします。出資の話はその一例ですが、僕らがどれくらい真剣にガンバを愛せるか、というあたりがポイントになるよな、と思ったりしてます。






【追記】個人的要望

・芝の状態のいいスタジアムを!

芝が悪いとこれまでテクニック重視でユースに投資してきたのが無駄になります。あと、年4回貼り替え、というほうなことになると、ランニングコストにも跳ねかえります。雨の入場者減を避けるためには屋根は必要だと思いますが(いや、ゴール裏は露天でもいいかも)、設計で対応できる部分はぜひお願いしたく。

・ゴール裏は可搬式座席に!

国際基準にするためには立ち見席がつくれない、という事情はよくわかります。が、それは国際試合の時だけでいいでしょう。普段はゴール裏を立ち見にしてください。
椅子があると、背もたれの部分が脛にあたって、跳ねるたびに痣になります(味スタ、日スタ等で経験ずみ)。サポの腓骨を守るため、ぜひ、ゴール裏はとっぱらえる椅子にしてください。

以上、よろしくお願いしたします(誰にだ?)

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06/22/2008

謝罪:Jリーグへの手紙

今日、Jリーグに下記のような文面の手紙を送りました。

拝啓、 突然お便りすることをお許しください。私はいつも万博でガンバ大阪を応援しているサポーターです。本日は、5月17日の事件についてお詫びを申し上げたいと思い、筆をとりました。

ガンバ大阪サポーターが埼玉スタジアムで大きな事件を起こし、現場にいた多くの方の心や身体を傷つけ、迷惑をお掛けしたこと、そして、そのことによって社会に対してサッカースタジアムが危険であるとの印象を与えてしまったこと、更にJリーグやサッカー全体のイメージを悪化させ、収益の減少や警備費用の増大等の損害を与えたことは真に申し訳なく、弁解のしようもない不祥事であったと思っております。

私自身は当日折悪しく事情があって埼玉スタジアムで観戦することはできなかったのですが、様々な情報を通じて事件の内容を知り、大きな衝撃を受けました。と申しますのは、今回の事件に責任があるのが、私が日頃からそのスタイルに共感し、近くで応援することの多かったサポーターグループだったからです。

私は特定のサポーターグループに所属しているわけではありませんが、これまでアウェイ遠征の際に、彼らが相手サポーターグループと挑発しあい、また無人のエリアに対しての物の投げ込みを容認したりするところを何度か目撃してきました。けれども、そうしたことを注意することはありませんでした。事態は制御されているのだと勝手に解釈し、今回のような大規模な暴力事件に発展するとは夢にも思わず、スタジアムの盛り上がりを優先するという口実のもとに挑発やものの投げ込みを容認してきたのです。

機会をみつけて注意を呼びかけ、問題を提起していれば、少しでもマナーの遵守を実現し、今回のような事件がおこる可能性を低くできたのではないかと思っています。この点について、Jリーグを愛しJクラブを愛するものの1人として、積極的な毅然とした態度を取る責任があったにも拘らずそれを果たさなかったことを、心からお詫びいたします。誠に申し訳ありませんでした。

これからは今回の反省を忘れず、同様の事件が繰り返されないために、スタジアムを安全な場所にするために、微力ながら全力を尽くして参る所存です。手前勝手なお願いではございますが、今後もJリーグに参加することをお許しください。

最後になりましたが、Jリーグのますますのご発展と、皆様のご活躍を心よりお祈り申し上げます。また、乱筆悪文にお付き合い頂きましたことにお礼を申し上げます。

敬具


些少ながら、小為替を同封いたします。お詫びの徴としてご笑納頂ければ幸いです。

昨日、6月21日付けでサポーターグループの処分を発表したことは、みなさんもご存知のことと思います。詳細もオフィシャルサイトでご覧になっていると思いますので、ここで繰り返すことはしません。非常に適切なものだと思う、ということだけを書きます。

さて、あと一つ、僕自身の責任の問題が残っています。

僕はBBを含めて、いかなるサポーターグループにも所属していません。また、観戦ルール、マナー違反行為を犯したり、加担したりしたこともありません。けれど、BBの近くで応援することも多かった者として、ガンバ系を標榜するブログの著作者として、応援のあり方について、いかなる提言も注意喚起もしてこなかったことの責任は応分にあると思っています。意見を言ったり、書いたりしていくべきでしたし、それができる立場にいないというのなら、できるようになるための努力をもっとすべきでした。なすべきことをせず、スタジアムで漫然と時間を過ごしてしまっていたことを、とても後悔しています。

その責任を取るつもりでしたことの一つが、この記事の冒頭に掲げた手紙の発送と公開です。もちろん、これだけでは不十分ですが、さまざまな形でこの事件に関わられた方全てへの謝罪として読んでいただけるとありがたいと思います。本当に、申し訳ありませんでした。


ブログに関しては以下の二点を実行します。

1.当分の間、アフィリエイト・広告の掲載を自粛します。
2.同じく当分の間、ランキングへのリンクを自粛します。

これも、それで充分なのかどうかということについては色々なご意見があると思いますが、僕なりのけじめということでご理解いただければ…、と思います。僅かではありますが、痛みを実際に感じるということに多少の意味があるかと思っています。


最後に、ひとつだけBBへのメッセージを書かせてください。

何をいまさら、と思われる方が沢山おられると思うのですが、僕はやはり「じゃあ解散で終了。次へ前進」という気分にはなかなかなれません。もちろん、頭ではわかっているのですが、これから前進していく方向に気持ちを切り替える意味でも、もう少しだけ書いておこうと思います。

ゴール裏に行くようになってから、僕はBBには少なからぬ共感を抱いてきました。暴力や市民道徳に関する考え方には賛成できませんでしたが、理念には共鳴する部分が少なからずありました(それがどんなものだったかについては、ここでは書かないほうがいいでしょう)。直接暴力事件の現場に遭遇していないこともあって、僕にとっては、BBはコールリーダーであり、仲間であり、時には良き師でもありました。
もちろん、だからと言って今更彼らを弁護するとか、処分に反対するとかいうことではありません。彼らの起こしたことは決して許されない、あってはならないことであり、処分は妥当なものです。ただ、最後に、多少なりとも時間と場所を共有した者として、一言だけ書かせてください。


「BBの皆さん、これまで大変お世話になりました。
解散されると聞いて、今、とても複雑な気持ちでいます。
これから皆さんの上には、理不尽なものも、そうでないものも含めて、様々な苦しみが降りかかってくることと思います。どうか、それに耐えて、頑張って生きてください。
陰ながら、ずっと応援しています。
今まで本当に、ありがとうございました

あさ」

12:15 PM [ガンバ大阪, クラブ関連, サポ関連] | 固定リンク | コメント (2) | トラックバック

05/28/2008

サポーター会議関連のリリース

ガンバオフィシャルにリリースが出ました(2008.5.28日付)。

将来の展望、現状の把握、一歩間違えると大変なことになるという危機感の表明、Jリーグの方針への対応、サポーター・応援への対応方針の表明、今後の課題の明確化とサポーター団体とサポーター個人への要望、そして最後に全体で連帯して新しい段階へ進んでいこうという呼びかけ。どれを取っても非の打ちどころのないものだと思います。

全く異議はありませんし、喜んで協力していきたいと思います。

ただ、僕はこれで全部だとは思っていません。

5月18日20日に出たサポーター対応の暫定方針がまだ「暫定」のままだからです。誰に責任があり、それをどう取らせるのか、そのことがオフィシャルに宣言されるまでは、事件が落着したとは言えないと思います(※)。僕としては、それが出て来るまでは、自分なりのけじめについて発言するのは待ちたいと思います。もちろん、今後のことについて論じたりするのも控えて、よほど重要な情報がある時以外更新しないことにしていきたいと思います。

もちろん、遅れているにはそれなりの事情や理由があるのだと思いますし、軽々にできないことであるのははっきりしていますので、もうしばらく待ちます。

僕がけじめをつけないことにイライラされている読者の方がおられるとしたら、お詫び申しあげます。どうも申し訳ありません。もう少しご容赦いただけると有り難いです。


(※)もちろん、社会全体に対して事件を総括し、クラブとして謝罪、反省と再出発を表明することも重要ですが、これはこの記事で論じるべきことではないと思います。

07:21 PM [ガンバ大阪, クラブ関連] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

04/17/2008

社長交替

無事承認されたみたいですね、よかった。

で、スタッフブログに紹介されている佐野社長の挨拶ですが、僕は以下の二つに心をひかれました。

練習前の貴重な時間をありがとう。2002年4月に赴任し、この6年間、監督と共に戦い、一緒に仕事出来たことを感謝しています。
経営に関しても、当時観客は1万人程度、応援も2つに分かれている状態で、チームが3位という成績を残しても、観客動員数は14位という選手に申し訳ない状況でした。

どちらも、うわー、この人、現場のことを良くわかってるなあ、という感じ。練習と応援というツボをきちっと押えてたんだなあ。

実は最近、私事のほうで現場をよくわかっていなかったばかりにトラブルを引き起すという失態を演じたばかりなので、余計に心に染みます。現場百遍やなあ。

一方、金森新社長のほうは、ちょっとどうかと思う字源解釈に続いて、

今後、10年間、日本におけるサッカーは変わっていくと思います。現在はスポーツ誌の一面を野球が飾っていますが、おそらく10年後にはサッカーが一面を飾る時代がくると思っています。それは、いろんな流れを考えた上で感じています。

という、大局的な見方を披露していて、これもまたなかなか。もちろん、「重要なのはいつも次の試合」と言われるように、全てはこれからですが、期待してます!

09:59 AM [ガンバ大阪, クラブ関連] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

04/15/2008

スルガ銀行チャンピオンシップ2008OSAKA

7月30日のガンバ対アルセナル戦、断腸の思いで長居の使用に同意したセレッソ”弱い方の”大阪さんとサポーターの皆さんの心中をお察し致しません。

セレッソの方は、単にJFAと大阪市の交渉から置いていかれただけだろと思うわけですが(再三交渉してるのに全然譲歩を引き出せてないのが泣かせる)、不思議なのはサポの方。ブログで見るかぎり、別にどうでもいいんだそうですよ。

やれやれ、つくづくライバル甲斐のないクラブだなあ。

この間もゴール裏で、「万一、セレッソが国際試合をやることがあったら、事情許す限り相手側のゴール裏に行こう」などと、シドニーサポのことを思い出しながら皆で語っていたところなんですが、セレサポさんはサッカー文化のそういう面については華麗にスルーですか。

アルセナルのゴール裏で「スモーク・オン・ザ・ウォーター」を教える、くらいのことを言ってみたらどうなんだろう(それとも、J2暮らしが長くてもう忘れたの?)。

もちろん、僕らも万博でやれればその方が良かったですけれども、協会がバックスタンドの「OSAKA」の文字とガンバのイメージをどうしても結びつけたいって言うんだから仕方がない。大阪代表として出てやるかな、っていう気持です。


でも。


個人的には「アルスナル」って発音の方が語感が好きだな。

12:55 AM [ガンバ大阪, クラブ関連] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

04/02/2008

社長交替

実は釜山に行ったときに漏れ聞こえてきていたのですが、どうやら佐野泉社長が定年で退任とのこと。
オフィシャルによれば、非常勤取締役に就任し、金森喜久男さんという方が16日付で社長に就任される予定になっているそうです(株式会社なので、株主総会での承認というものが必要なのですね)。

佐野社長については前にも書きましたが、あらためて良い社長さんだったなあ、と思います。

何というか、ガンバを本当にきちんとしたクラブにしてくれた人でした。

ここ数年間で、ガンバはタイトルを取り、スポンサーが増え、ファンサービスが充実し、大物の日本人プレーヤーを獲得できるようになりました。その全てが佐野社長の功績だというつもりはありませんが(でもロートは社長自らのプレゼンで獲得したらしい)、非常に大きな業績を残されたことは間違いありません。本当にありがとうございましたという気持です。

佐野社長で印象に残っているのは、人の心をつかむのが非常に上手い感じがした、ということです。あれは優勝する前の年だったかと思うのですが、スカパーのオフシーズン企画番組で、吉原宏太がクラブハウスをレポートしてまわるという場面がありました。ある部屋のドアを開けると佐野社長がいて、「(移籍せずに)残れよ」と声をけられた瞬間に吉原の表情がはっきりと変ったのを、僕はまだ覚えています。ああ、しっかり意思疎通できてるんだなあ、という感じでした。

クラブでの仕事も、寮の整備であったり、練習場の拡張であったりと、人を掴んで育てるところが中心だった気がします。これは、彼が人事・教育畑を歩いてきた人であったことと関係があったのかもしれません。もちろん、ビジネスセンスにも長けた人であったと思うのですが、それに加えて(あるいはそれ以前に)、そういうセンスを持った人だったということです。

写真だと、(失礼ながら)ちょっと時代劇に出てくるような悪役面という人だったのですが、実際には随分小柄な方で、僕らは試合後の万博付近とか、アウェイのスタジアム近くとかで「あ、社長やん」という感じでお見掛けしたものでした(愛野あたりで、普通に電車の切符を買ってはるところに出会した人もいたらしいです。僕は光陽でも見ました)。「社長、次も勝ってください!」と声を掛けると、ニコっと笑ってられて、この人はガンバ好きなんだなあ、という気がしたものです。もちろん、良いことばかりではありませんでしたが、本当にいい社長さんでした。

次の金森さんの略歴は上級大将さんが紹介してくださってますが、佐野さんに比べると事業寄りで、しかもIT畑を歩いてきた方のようです。じゃあ、ネット対応が改善か、とかいうのは短絡的にすぎますが、どうなっていくのか、また注目したいと思います。この社長の代で、確実に監督交代がありますし、主力の大入れ替えも必須だと思います。ガンバが荒波を乗り切れるかどうかは、この社長の手腕にかかっています。

06:28 PM [ガンバ大阪, クラブ関連] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

02/29/2008

ガンバ紅白戦、代表合宿

練習が再開されると記事が多くなります。当たり前のように聞こえるかもしれませんが、これは実は大したことなんだなあ、と思います。注目度が高いというのは有り難いことですね。

どうやら紅白戦が行なわれたらしく、バレー、山崎の2トップ、ルーカストップ下のパンパシモードに、水本がCBという布陣をやってみたもよう。それって、中澤が外れるってこと?とか思いますが、まあ、まだこれからです。見学されてた方によると(寒いなか御苦労様です)、3バックも試していたということなので、これからどうなるか注目ですね。あと、遠藤と明神が別メニュー。これも今から徐々に、です。

個人的におお!と思ったのはミネイロに第一子誕生、というニュース。初めてのお子さんというとで、一緒に居ずに日本に来ることには葛藤もあったと思うのですが、そんなことはおくびにも出さず二川とからむチームを盛り上げるあたり、プロ根性だなあ、と。近いうちに守備も改善してくれるような気がするのですが、希望的観測でしょうか。で、名前はプスカス。走る少佐かあ。渋いとこ突いてくんなあ。

おめでとう!ミネイロ。あと守備な。


と、おめでたい話はここまで。以下、ぐっとダークな方向に行きます。

3月26日のバーレーン戦のまえに、17日からの代表合宿が決ったもよう

チャーター機で帰国するなどJクラブに最大の配慮、というような話もあるのですが、気になるのはガンバ(と鹿島)の話が全く出てこないこと。あのー、うちらはその時ACLアウェイで韓国なんですが。

当然、ガンバ(と鹿島)の選手はあとで合流ですよね?その配慮はありますよね?

いや、ナビスコやってるところもあるんだから一緒じゃん、という話もあると思うんですが、それは日本協会と傘下のJリーグが協議すればよいこと。ACLはより上位のAFCの主催試合で、しかも先方はちゃんとワールドカップ予選とACLの日程をずらしてくれているわけです。そこを無視してJFAの都合だけで物を言ったりしないよねえ、とあらためて。

あと、先程のサンスポの記事にもあるように、中村俊輔は国内リーグの都合で招集できないか、ギリギリになる、という話も出ているもようで、これも、「それを通すんなら」という話になります。もし、ガンバ勢を強行招集するつもりなら、「中村と遠藤ではステータスが比べものにならない」「セルティックには無理が言えないが、ガンバは踏み付けにしても問題ない」と、はっきり会長の名前で宣言してください。これはどうしても納得できません。まあ、明日あたりには随分話が出てくるんじゃないかと思うんですが。


【追記】 やはりACL終わってから、ということになってるもよう。よかったす。

11:50 AM [ガンバ大阪, クラブ関連, 選手、チーム] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

02/25/2008

Jリーグのこととか:ヒューストンの掲示板、その他

きのうの夜、興奮さめやらぬままにネットをさまよっていたら、ヒューストン・ダイナモの掲示板やブログに辿りつきました(正確には、世界規模のサッカー掲示板Big Soccerのヒューストンコーナーですが)。
まあ、悪趣味といえば悪趣味なんですが、読むくらいならいいだろう、と思ってみていたら、予想外に面白かったです。

たとえば、「さっきまでロサンゼルズの試合は映ってたのに、なんか真っ暗になっちゃったぞ」、「むかつく。バレーの2点目のところでループしてて、先に進まない」というような書きこみ。実は僕も同じ目に会っていて、某所で助けてもらったりしていたので親近感ありありでした。アメリカ人はESPNの本放送で楽勝で見れてるもんだと思っていたら、どうやらそうでもなかったようです(ちなみに、最初の投稿には「バレーがカメラを壊したんだよ」という回答があって笑いました)。

もちろん、ちゃんと見られるアドレスを教えている親切な人がいるのも同じ。

あと、「もう、日本人はゴジラを集めてチーム作ってバレーって名前にすればいいよ」とか言ってるやつ、「落ち着け、まだプレシーズンだ」となだめるやつ、「MLSには課題がいっぱいあることがよーく解りました」と自虐してるやつ、「大阪の得点は6点中5点がブラジル人によるものだ。ってサッカーで6点かよ!」とわけわかんなくなってるやつ、もちろん誰がいい、誰はいらない、あいつが復帰すれば、という選手談義と色々あって、どこも一緒なんだなあ、と思いました。

中には、「ガンバは見ていて楽しいチームだった」、「今回は彼らのほうが遥かに上だった」、「トップフォームになったときにもう一度やりたい」、「長期政権下で熟成してきたということではお互いに似ている」というような書き込みもあって、それはそれでちょっと嬉しかったり。

(途中、日本の某人気クラブの名前をハンドルにしている人が乱入してきて、「あれは釣り(troll)だからスルーな」と言われているのは御愛嬌。しかし、彼等はどこにでもいますね)

あと、今日になって見つけたブログのコメントに「これでまたMLS嫌いとヨーロッパ厨(MLS haters and Eurosnobs)が、試合を見もせずに色々言いだすぞ」というのがあって、本っ当に一緒なんだなあ、とつくづく。


で、そのなかでちょっと考えさせられたのが、Jリーグについての話題です。「日本人は金持ちだ」「MLSはサラリーキャップがあるからバレーみたいな選手は取れない」「いや、浦和とガンバが突出してるだけでしょ」という話になっていたのですが、資料を調べてくる人がいて、「優勝チームは結構入れかわっているし、イメージ的にはNFLに近いんじゃないか」という話になっていました。

もちろん、その分析が100%正しいというわけではありません(JリーグがNFLほどの戦力均衡状態にあるとは誰も思わないでしょう)。でも特にガンバの場合、たまたま今はトップクラスにいますが、いつ他のJクラブにとって変わられるかもしれない、という危機感は常にあるわけで。そういう競りあいのプレッシャーの中でこその結果であることは確かで、まあ何というか、それも幸せなことだなあ、とちょっと思いました(もちろん、リーグ戦では楽に勝たせてもらったほうが幸せなわけですが)。


というわけで、実りのあったキャンプも終わり、代表組もチーム本隊も帰国していよいよシーズンイン。今年も他と競い合いながら前進していきますか!(しかし、ヒューストンとの交流戦とかできても面白いかもしれないですね、とちょっと思ったりして)


===
※本文中でとりあげたリンクはこちら(荒し回避のほうはよろしくです)。
掲示板: Big Soccer/Houston Dynamo
ブログ: Soccer y Fútbol: Thoughts on Dynamo's 6-1 loss to Gamba Osaka in Pan-Pacific final

03:12 PM [ガンバ大阪, クラブ関連] | 固定リンク | コメント (2) | トラックバック

02/19/2008

Jリーグ観戦者調査を読む(3)

えーと、シリーズ第三弾です。年齢構成の分析もそろそろ佳境に入りますよー。

過去のシリーズはこちら。(その1)(その2

■都会では、若者たちが

このJリーグ観戦者調査でおもしろいと思うのは、20才ではなく、18-22才、23-29才というように、大学生年代とそれ以上という分け方をしていることです。もちろん、高卒だったりとか、浪人経験があったりという人がいることは確かでしょうが、全体としてはこのどちらに属するかで消費行動にもが出てくることはかなり確かだと思うので、これは有効だと思います。

更に、07年に関しては、もう一つ特別な興味がありました。それは、この年が02年の日韓ワールドカップの時に大学生世代だった人たちが全員社会人世代い入った年だったからです。若い頃に世界最大の祭典の洗礼をうけた人たちはその後、どういうふうにサッカ^と関っていくことになるのか。そのあたりもちょっと関心をもってみてみました。

で、若者といえばそう、我らがガンバ大阪です。まずは資料をごらんください。

ガンバ大阪
18歳以下  19-22歳  23-29歳  30-39歳  40-49歳  50歳以上 動員伸び率
2005  15.2% 4.9% 15.6% 30.4% 24.6% 9.4% 27.7%
2006  4.0% 12.1% 18.9% 29.6% 22.3% 8.3% 1.8%
2007  11.5% 12.6% 21.3% 28.2% 18.8% 7.6% 7.3%

ご覧のとおり、過去3年間、常に29歳以下の観客が占める割合が高まり続けています。ワールドカップ世代と大学生世代の増加の影で、18才以下の層の比率が減っていたのですが、07年にはその傾向も逆転し、いい流れに乗っているという感じです。

ガンバの観客のもうひとつの特徴は、40代以上の層が明確に減りつづけていることです。こういう傾向になっているクラブはガンバ以外にはありません。僕自身はもうすぐ40代なのですがw、今後どうなるのかは関心をもって眺めていきたいと思います。

しかし、なぜガンバでは若い観客が増えているのでしょうか。もちろん、営業努力があり、チームの成功があります。けれど、それだけではないかもしれません。神戸の例をみてください。

神戸の観客年齢構成
18歳以下  19-22歳  23-29歳  30-39歳  40-49歳  50歳以上 動員伸び率
2005  8.5% 4.7% 11.6% 43.4% 26.4% 5.4% -5.4%
2006  9.6% 5.0% 14.0% 36.2% 24.7% 11.5% -53.7%
2007  4.4% 7.2% 16.6% 34.2% 26.0% 11.6% 80.3%

神戸はこの3年間にクラブ名が変わり、チームカラーが変わり、観客動員の大幅な増減があり…と激動を経験しているのですが、年齢構成比を見るとそんなことはどこ吹く風という感じ。ワールドカップ世代を中心に、20才代の観客が確実に増え続けています。30才以上の層をみると多少雰囲気が違うのですが、若年層の伸びかたはガンバと良く似たかんじ。もしかすると、関西のこのあたりで若者層に訴えかけるようなことがあるのかもしれません
(それが何なのかは、僕にも良くわからないのですが)。

とはいえ、若年層を集客しているのは関西のクラブだけではありません。次にお目にかけるのは、横浜FMのデータです。

横浜FMの観客年齢構成
18歳以下  19-22歳  23-29歳  30-39歳  40-49歳  50歳以上 動員伸び率
2005  11.9% 8.5% 16.1% 33.7% 23.7% 6.1% 4.2%
2006  9.4% 5.0% 16.9% 29.8 28.2% 10.7% -8.1%
2007  5.3% 8.9% 19.8% 33.7% 21.1% 11.2% 1.7%

ガンバほどはっきりした傾向ではありませんが、ワールドカップ世代が増えていて、40代をしのぎそうになっています。ただし、ここでも主役はあくまでJリーグ世代。06年の落ち込みはこの層の影響だと思います。
やっていくと全クラブのデータを掲載することになりますのでここには載せませんが、柏にも同様の(というかもっと
極端な)傾向がみられ、ワールドカップ世代が急速に増えています。

しかし、若年層の集客といえばなんといっても川崎でしょう。

川崎の観客年齢構成
18歳以下  19-22歳  23-29歳  30-39歳  40-49歳  50歳以上 動員伸び率
2005  5.6% 4.4% 14.0% 41.7% 25.5% 8.7% 49.3%
2006  4.3% 3.4% 13.0% 41.8% 26.0% 11.5% 5.0%
2007  8.0% 6.1% 14.4% 38.1% 21.8% 11.6% 20.9%

ワールドカップ世代以上の観客を維持しつつ、23才以下の集客を急激に伸ばしています。クラブの営業努力が感じられます。ただし、ひとつだけ注意点。よくみるとFC東京にも似たようなパターンがあります。

FC東京の観客年齢構成
18歳以下  19-22歳  23-29歳  30-39歳  40-49歳  50歳以上 動員伸び率 
2005  9.5% 9.7% 24.7% 35.0% 16.6% 4.5% 6.4%
2006  5.6% 3.6% 23.0% 37.2% 20.1% 10.5% -11.1%
2007  5.8% 9.5% 22.0% 35.3% 21.1% 6.4% 5.0%

06年に若年層が落ち込み、07年に回復する、というパターンが共通しています。このふたつのクラブはどちらも首都圏西部のベッドタウンを本拠地にしていますので、その点でなにか共通するものがあるのかもしれません。順調に伸びている川崎よりもFC東京のほうが動員数が多い、というのも気になるところ。勢いがあるのか、飽和点に達していないだけなのか。数年後にはどうなっているのでしょうか。


■団塊世代か、あるいは…

さて、年齢篇の最後はおまちかねの高齢化です。とはいえ、調査の項目は大雑把に50才以上というくくり。75才以上の健康問題とかが真剣に議論されている昨今、50すぎたくらいで高齢だなんだと言われては、ご本人たちもおだやかでないのではないか、という気もします。より正確には「団塊世代の増加」というようなことではないか、と思うのですが、まあとりあえず。パッと見て印象の強いクラブ、4つあげます。

清水の観客年齢構成
18歳以下  19-22歳  23-29歳  30-39歳  40-49歳  50歳以上 動員伸び率
2005  5.8% 2.6% 10.8% 33.7% 24.5% 22.6% -6.6%
2006 2.4% 4.4% 11.5% 29.8% 29.2% 22.7% 12.2%
2007 4.3% 4.2% 13.9% 27.2% 24.8% 25.6% 11.5%
磐田の観客年齢構成
18歳以下  19-22歳  23-29歳  30-39歳  40-49歳  50歳以上 動員伸び率
2005  6.1% 5.1% 17.0% 29.3% 22.8% 19.7% 0.6%
2006 4.8% 3.0% 11.7% 32.7% 22.8% 24.9% 4.1%
2007 6.5% 3.8% 15.0% 26.8% 23.8% 24.1% -9.1%

動員の伸びには随分差がありますが、50代以上が増えていることは共通しています。ただ、20代のところに違いがみられることからも明らかなように、いちがいに高齢化だからどう、と言えないことも事実。静岡にはオールドファンが多いというのも、考えにいれておかなければならないでしょう。

一方、ちょっと違う感じなのがこちら。

新潟の観客年齢構成
18歳以下  19-22歳  23-29歳  30-39歳  40-49歳  50歳以上 動員伸び率
2005  9.4% 6.6% 12.7% 31.2% 24.1% 16.0% 5.9%
2006 11.5% 5.0% 10.3% 28.1% 27.8% 17.4% -3.5%
2007 7.0% 2.7% 8.6% 28.3% 32.0% 21.4% -1.1%
18歳以下  19-22歳  23-29歳  30-39歳  40-49歳  50歳以上 
2005  2.3% 3.1% 10.9% 40.8% 24.7% 18.2% 1.2%
2006 3.4% 3.9% 7.9% 35.1% 30.9% 18.8% -7.8%
2007 5.2% 5.8% 11.0% 25.9% 24.2% 27.8% -2.9%

新潟と大分では、50代以上の存在感がおおきく、しかも急激に比率が増えています。さらに不吉なのは、この現象が観客減とともにおこってるように見えることで、これは本気の高齢化なんじゃないか、という感じです(広島でも同様のことがおこっています)。こちらももう少し動向を注視ですが、これからどうなるんだろう、という心配は残ります。まあ、大きなお世話かもしれませんが。


というわけで、ちょっと疲れてもきたので、とりあえず年齢篇は以上。次回は最終回、居住地とか性別とかをみます。

08:02 PM [football, ガンバ大阪, クラブ関連] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

02/16/2008

Jリーグ観戦者調査を読む(2)

えー、帰ってきました。観戦者調査を読む(1)の続きです(しかし、観戦者調査って、言い難いだけでなく打ちにくくありませんか?今朝から一度もきちんと入力できてません。指がもつれてます)。


■観客の年齢比

観戦者調査では、観客の年齢を18歳以下、19-23歳、23-29歳、30-39歳、40-49歳、50歳以上に分けて集計しています。つまり、高校生年代以下、大学生年代、20代社会人年代、30代、40代、50代以上、という分類になっているわけです。この部分を追いかけていくと大変面白い分析ができるのですが、その前に見ておくべきことがひとつ。観客動員の動向です。

たとえば、30代の観戦者が増えているクラブがあったとして、観客動員が増えながらそうなっている場合と、増減がない場合と、減少している場合とでは、意味合いが全く異なります。増えているなら30代の集客が上がっているわけですし、増減がないなら20代だった観客が年を取っているわけですし、減っているなら他の年代の集客ができていないわけです。

というわけで、07年にJ1にいた18クラブの観客動員傾向を05-07年にわたって確かめてみます(対象が3年間なのは、4年分のデータを集計するのが面倒だったからですw)。

厳密には調査対象試合の観客数で比較するのがベストなのですが、それではノイズが大きすぎる気がするので、年間平均動員数でいきましょう。詳しい年齢比の分析では一試合のデータを信頼して、全体の動員数の分析ではそれを無視するという矛盾した形になりますが、まあ、そこはスルーということで。

平均観客動員数動向05-07年
2005年 伸び率 2006年 伸び率 2007年 伸び率 平均伸び率
鹿島 18,641 +5.9% 15,433 -17.2% 16,239 +5.2% -2.0%
浦和 39,357 +8.1% 45,573 +15.8% 46,667 +2.4% +8.8%
大宮* 9,980 +63.4% 10,234 +2.5% 11,741 +14.7% +26.9%
千葉 9,535 -5.5% 13,393 +40.5% 14,149 +5.6% +13.5%
FC東京 27,101 +6.4% 24,096 -11.1% 25,290 +5.0% +0.1%
川崎* 13,658 +49.3% 14,340 +5.0% 17,338 +20.9% +25.1%
横浜FM 25,713 +4.2% 23,633 -8.1% 24,039 +1.7% -0.7%
甲府* 6,931 +8.8% 12,213 +76.2% 13,734 +12.5% +32.5%
新潟 40,114 +5.9% 38,709 -3.5% 38,276 -1.1% +0.4%
清水 12,752 -6.6% 14,302 +12.2% 15,952 +11.5% +5.7%
磐田 17,296 +0.6% 18,002 +4.1% 16,359 -9.1% -1.5%
名古屋 13,288 -15.1% 14,924 +12.3% 15,585 +4.4% +0.5%
G大阪 15,966 +27.7% 16,259 +1.8% 17,439 +7.3% +12.3%
広島 12,527 -15.3% 11,180 -10.8% 11,423 +2.2% -8.0%
大分 22,080 +1.2% 20,350 -7.8% 19,759 -2.9% -3.2%
柏* 12,492 +18.4% 8,328 -33.3% 12,967 +55.7% +13.6%
神戸* 14,913 -5.4% 6,910 -53.7% 12,460 +80.3% +7.1%
横浜FC*   5,938 +40.7% 5,119 -13.8% 14,039 +174.3% +67.1%

随分細かい表になってしまうのですが、面倒くさければ平均伸び率のところだけでも押さえておいて頂ければよいかと思います。

ちなみに、ざっと見るとこの期間(前年比の計算には04年のデータも使っていますので4年間)に昇格・降格を経験したチーム(*印を付けておきました)は観客動員が相当乱高下していることが分かります。それを除くと伸び率上位は千葉、ガンバ、浦和といったあたりになります(そこから下は清水の5.7%を除き、軒並み平均伸び率が1%以下という、ちょっとうーんな状態になります。しかも、浦和以外で2万人越のクラブが全部ここに…)。

余談が長くなりました。本筋に戻ります。具体的な分析です。全クラブを紹介するのはあまりにも大変なので、目に付いた特徴をケーススタディ的にあげていきます。


■頑張る埼玉のオジサンたち

浦和の観客年齢構成
18歳以下  19-22歳  23-29歳  30-39歳  40-49歳  50歳以上  動員伸び率 
2005   3.5% 8.5% 25.4% 39.8% 16.2% 6.7% 8.1%
2006  2.7% 4.8% 20.8% 43.8% 21.7% 6.3% 15.8%
2007  3.9% 7.3% 19.0% 41.1% 22.9% 5.7% 2.4%

まずはJリーグ最大の成功例、浦和レッズです。浦和で唖然とするのはあれほどの観客動員を誇っておきながらまだ成長を続けていることですが、ま、ここは冷静にいきましょう。

年齢構成でみると、最大の特徴は40代の観客の比率が一貫して増加していることでしょう。30代、40代の比率が高いのはほぼすべてのJクラブに共通する特徴ですが、浦和の観客におけるこの世代の比率の高さはやはりちょっと人目を引きます。時系列で見ると06年に40代と20代後半の「ワールドカップ世代」の比が逆転していて、この年を境にオッサン色(偏見です)が高まったようです。

では、これがレッズの成功の秘密か、これからは40代か、と考えそうになりますが、ちょっと待ってください。実は、浦和とよく似た年齢構成の観客を持つクラブがもうひとつあるのです。データをごらんください。

大宮の観客年齢構成 18歳以下  19-22歳  23-29歳  30-39歳  40-49歳  50歳以上  動員伸び率  2005  5.6% 5.6% 17.2% 35.4% 23.5% 12.6% 63.4% 2006 9.3% 3.8% 12.1% 37.6% 23.4% 13.8% 2.5% 2007 1.8% 5.1% 11.2% 38.8% 28.2% 15.0% 14.7%

大宮も、30代、40代の観客が多く、やはり30代以上の観客の比率がコンスタントに上がり続けています。もちろん、大宮もかなりの観客を動員するクラブですが、スタジアムが満員で…というような話はあまり聞きません。

ですから、比較的年配の観客の比率が増え続けているというのは、はさいたま市の地域性なのだと考えたほうがよいように思います。詳しい土地柄が分からないのでなぜかは不明ですが、かの地では中高年の人々が続々とスタジアムにつめかけているようなのです。

では、レッズとアルディージャの違いはどこにあるのかというと、それは表の両端です。大宮は50歳以上の観客の比率が高まり続けているのですが、レッズのそれは低落傾向。逆に、ごく若い世代と大学生世代が浦和の観客に占める割合は再び高まる傾向を見せています。浦和の成長の本当の秘密は、このあたりにあるのかもしれません。


■クラブのハート、3-40代の観客たち

改めて確認するまでもなく、現在30代、40代の人々は15年前のJリーグ開幕当時に若者、若手と呼ばれる年齢だった人たちです。若くて多感なころにJリーグの洗礼を受けたこの世代の人々はその後もスタジアムに通い続け、Jリーグの観客の中核となってきました。そして、そのことがJの閉塞性の象徴のようにみなされていることも、またよく知られています。

しかし、この世代の人々は単に人数が多いというだけでない、もっと重要な影響をクラブに与えることがあるような気がします。その例を少し見ましょう。まずは千葉です。

千葉の観客年齢構成
  18歳以下  19-22歳  23-29歳 30-39歳  40-49歳  50歳以上 動員伸び率 
2005  6.9% 7.8% 23.9% 33.6% 16.4% 11.5% -5.5%
2006 3.6% 7.4% 25.2% 36.4% 18.9% 8.5% 40.5%
2007 6.8% 9.4% 22.6% 31.8% 19.9% 9.4% 5.6%

千葉は一時期、観客動員が不順だったのですが、06年には前年10月の新スタジアムの登場などがあって復調しました。このとき、真っ先にスタジアムにやってきたのが3-40代の観客で、データではそれぞれ2.5ポイント以上の増加が見られます。翌2007年には20代以下の観客も増えてきたのですが、先鞭をつけたのはJリーグ世代でした。

同様の現象は清水でも見られました。

清水の観客年齢構成